総務職の職務経歴書は、応募先企業に自分の実務経験やスキルを具体的に伝えるための重要なツールです。しかし、総務の業務は非常に広範で、どの業務をどのようにアピールすべきかを悩む方も多いのではないでしょうか。この記事では、総務職向けの職務経歴書の書き方を解説し、アピールポイントや具体的な記載例、企業が求める人物像を反映させた効果的な職務経歴書を作成するためのポイントを徹底的に紹介します。
目次
総務職の職務経歴書で重視されるポイント
総務職は、事務処理から株主総会運営、オフィス管理、福利厚生、防災、リスクマネジメントなど多岐にわたる業務を担当します。そのため、職務経歴書にどの業務経験をどのように書くべきかを迷うことがあります。しかし、応募先企業の業務内容や求める人物像をしっかりと把握し、自分の経験がどこにマッチするかを意識することが最も重要です。
また、総務職で重視されるのは単なる事務処理能力だけでなく、以下のようなソフトスキルや具体的な成果です。
- 課題認識力と解決力:業務の中で問題点を見つけ、それを改善するための方法を提案し、実行する能力。
- 調整力とコミュニケーション力:他部署や外部業者との連携が多いため、円滑なコミュニケーション能力が求められます。
- 柔軟性と気配り:急なトラブルや変更に対応できる柔軟性や、従業員満足度を意識した配慮も重要です。
これらの要素を職務経歴書に盛り込むことで、採用担当者に効果的にアピールできます。
業務内容・実績の具体的な書き方とアピール方法
総務職の職務経歴書では、担当した業務を具体的に記載することが重要です。以下は、よくある総務業務の例と、その書き方のポイントです。
1. 業務内容の記載
総務の業務は多岐にわたるため、各業務を項目ごとに分けて記載します。例えば、備品管理、オフィス移転、株主総会の運営、社内イベントなど、それぞれを簡潔に記載しましょう。
記載例:
- 備品管理:備品の在庫管理および発注業務を担当し、年間経費の10%削減に貢献。
- オフィス移転:オフィス移転プロジェクトのリーダーとして、スケジュール管理および業者との交渉を行い、予算を15%削減。
- 福利厚生管理:従業員向けの福利厚生制度を見直し、社員満足度調査で90%以上の満足度を達成。
2. 成果のアピール
単に業務内容を列挙するのではなく、どれだけの成果を上げたかを具体的に記載することが重要です。数字を使って成果を示すことで、あなたの貢献度がより明確に伝わります。
記載例:
- 株主総会運営:株主総会の運営において、参加者数500名以上、運営コストを前年より20%削減。
- 業務改善:社内業務フローを見直し、月間処理時間を15%短縮。
成果を数値で示すことで、実績の具体性と信頼性が高まり、採用担当者に強い印象を与えることができます。
自己PR・スキル欄の記載ポイント
自己PRは、総務職としての強みや特長を具体的にアピールするためのセクションです。このセクションでのポイントは、どのように業務を改善したか、どんな形で組織に貢献したかをエピソードと共に伝えることです。以下のスキルや経験は自己PRに盛り込むと効果的です。
1. 主体的な取り組み
業務改善やプロジェクトのリーダー経験を強調しましょう。プロジェクト管理や調整をどのように行ったかを具体的に説明すると、採用担当者にとって魅力的に映ります。
記載例:
「オフィス移転プロジェクトのリーダーとして、スケジュール管理や業者との交渉を担当。予算を15%削減し、全社員の移転マニュアルを作成してスムーズな移転を実現。」
2. PCスキルや資格
総務職では、PCスキルや専門資格も重要なアピールポイントです。例えば、ExcelやPowerPointの高度なスキルや、衛生管理者、TOEICなどの資格は企業にとって有益です。
記載例:
「Excelを用いたデータ集計やVLOOKUP、ピボットテーブルの使用に熟練。TOEIC 800点を取得し、英語でのコミュニケーションも可能。」
企業が評価する人物像とアピールのコツ
総務職では、多岐にわたる業務を効率的にこなす力が求められます。また、社内外との円滑なコミュニケーションを取り、柔軟に対応する力が重視されます。企業が求める人物像に合ったアピールができると、選考を有利に進めることができます。
1. 柔軟性と納期意識
総務職では急な変更やイレギュラーな対応を求められることが多いため、柔軟性と納期意識を強調しましょう。
記載例:
「業務フローの見直しを担当し、イレギュラー対応力を生かして処理時間を30%短縮。納期遵守を徹底し、クライアントから高評価を得ました。」
2. 社員満足度向上
総務職は、社員の福利厚生や働く環境の改善にも関わるため、社員満足度向上に貢献した経験をアピールするのも効果的です。
記載例:
「社員満足度向上のため、福利厚生制度を見直し、社員アンケートで90%以上の満足度を達成。」
職務経歴書の基本構成とサンプル例
総務職の職務経歴書の基本構成は以下のようになります:
- 職務要約:職務の要点を簡潔にまとめます。
- 職務経歴詳細:具体的な業務内容と成果を記載します。
- スキル:PCスキルや資格を記載します。
- 自己PR:強みや実績をアピールします。
記載例:
【職務要約】
総務職として10年以上の経験を持ち、株主総会運営、オフィス移転、福利厚生制度の見直しなどを担当。オフィス環境の改善や業務効率化に貢献。
【職務経歴】
- 株式会社〇〇(20XX年〜現在)
- 株主総会運営(X年)
- 備品管理(X年)
- 防災関連(X年)
- オフィス移転プロジェクトリーダー(X年)
- 株主総会運営(X年)
【スキル】
- Excel(IF関数、VLOOKUP)
- PowerPoint(会議資料作成)
- 衛生管理者資格
【自己PR】
オフィス移転プロジェクトで業者との交渉を主導し、予算を20%削減。社員満足度向上に貢献するため、働く環境の改善にも積極的に取り組みました。
未経験者の場合のポイント
未経験者の場合は、事務処理能力やコミュニケーション力、課題解決力を中心にアピールし、志望動機をしっかり記載することが大切です。前職での経験が総務業務に活かせる場合は、その点も強調しましょう。
テンプレート・作成ツールの活用とまとめ
転職サイトや専門サイトで総務職向けの職務経歴書テンプレート(Word形式等)を無料で提供している場合があります。これらのテンプレートを参考にしつつ、自分の経験や応募先に合わせてカスタマイズすることで、効果的な職務経歴書を作成できます。また、職務経歴書作成ツールを使えば、簡単に書類が完成します。
総務職の職務経歴書は、幅広い業務経験や実績を具体的に整理し、数字やエピソードでアピールすることが重要です。テンプレートやツールを活用し、あなたの強みを最大限に伝えましょう。