エンジニア職に転職を考えている場合、職務経歴書の作成は非常に重要なステップです。エンジニアとしての経験やスキルを効果的に伝えることが求められます。特に、ITエンジニアやシステムエンジニア(SE)などの職種では、職務経歴書における技術力や実績の伝え方が採用担当者に与える印象を大きく左右します。
本記事では、エンジニア職の職務経歴書の書き方に関する基本的な構成から実績のアピール方法、プロジェクト単位での記載方法まで、成功する職務経歴書を作成するためのポイントを徹底的に解説します。また、実際の例文やサンプルも紹介し、具体的なアピール方法をわかりやすく説明します。
目次
エンジニア職務経歴書の基本構成と書き方
エンジニア職の職務経歴書では、技術的なスキルや実績をいかに具体的かつ明確に伝えるかがポイントです。以下では、エンジニア職務経歴書における基本的な構成と、各セクションの書き方について説明します。
1. 職務要約
職務要約は、エンジニアとしての経験や強みを簡潔にまとめるセクションです。職務経歴書の冒頭に位置し、採用担当者に自分の専門分野や実績を一目で伝える役割を担います。職務要約は3~5行程度で、以下の情報を含めると効果的です。
- 経験年数や得意分野
- 主に担当していた業務やプロジェクト
- 技術的な強みや実績
例:
「バックエンドエンジニアとして4年間、求人サイトや自社サービスのAPI開発・運用を担当。開発環境の改善やチームリーダー経験もあり、効率化や品質向上に貢献。」
この要約は、あなたがどのようなエンジニアであり、どんな成果を上げてきたのかを端的に示す重要な部分です。
2. 職務経歴
職務経歴では、在籍企業ごとに次の情報を記載します。
- 在籍期間(開始月と終了月)
- 会社名と事業内容
- 担当プロジェクトや業務内容
- 担当フェーズ(要件定義、設計、実装、テスト、運用など)
- 使用した技術スタック(開発言語、フレームワーク、ツールなど)
- 成果や実績
特にエンジニア職の場合、プロジェクト単位で詳細に記載することが求められます。具体的なプロジェクトの概要や担当業務、使用した技術スタックなどを明記することで、採用担当者にあなたの実力をしっかり伝えることができます。
例:
プロジェクト名: 求人サイトAPI開発
期間: 2022年4月~2023年9月
担当フェーズ: 要件定義、設計、実装、テスト、リリース、運用
技術環境: Python、Django、Docker、AWS、GitHub
チーム規模: 5名(リーダー1名、メンバー4名)
実績: Docker Compose導入で開発環境を統一し、開発スピードを20%向上。
このように、プロジェクトごとに具体的な役割や成果を記載することで、実績をよりわかりやすく伝えることができます。
3. 技術スタック・スキル
エンジニア職の職務経歴書では、技術スタックを明確に記載することが非常に重要です。使用したプログラミング言語やフレームワーク、ツール、インフラ環境などを詳細に列挙し、得意な技術や経験年数を記載しましょう。
例:
- 言語: Python(3年)、JavaScript(2年)、TypeScript(1年)
- フレームワーク: Django、React
- インフラ: AWS(EC2、S3)、Docker
- ツール: GitHub、Slack、Jira、Confluence、Figma
このセクションでは、ただ単に技術を列挙するだけでなく、実際にどのプロジェクトでどの技術を使用したかを明記すると、より具体的で説得力のあるアピールが可能になります。
4. 実績・成果
エンジニア職では、単に**「やったこと」を記載するのではなく、「成し遂げたこと」や「解決した課題」**を記載することが非常に重要です。実績や成果を数値や具体的なエピソードで示すことで、採用担当者に対してあなたの実力をアピールできます。
例:
- APIレスポンス速度を30%改善
- 障害発生時に根本原因を特定し再発防止策を実施
- 新機能リリースでユーザー数を20%増加させた
このように、数値で示せる成果を具体的に記載することで、あなたがプロジェクトに与えた影響を明確に伝えることができます。
5. 自己PR
自己PRでは、上流工程やマネジメント経験、業務効率化の工夫、コミュニケーション力、課題解決力などをエピソードとともにアピールします。特に、他職種との連携やチームでの役割を強調することが重要です。
例:
「上流工程から運用まで一貫して担当できることが強みです。現場では業務効率化や品質向上を常に意識し、Docker導入やCI/CD自動化を推進しました。チーム内外との連携も重視し、プロダクトマネージャーやデザイナーとのコミュニケーションを円滑に行い、プロジェクトの成功に貢献しています。」
自己PRでは、具体的なエピソードを交えて、あなたの強みや成果を伝えることがポイントです。
書き方のポイント・アピールのコツ
1. プロジェクトごとに「担当フェーズ」「役割」「技術環境」を明確に
採用担当者は、どの工程をどのレベルで経験したかやどんな技術に強いかを重視します。そのため、プロジェクトごとに担当フェーズ(要件定義、設計、実装など)や使用した技術環境を明確に記載しましょう。
2. やったことより「成し遂げたこと」を書く
開発や運用の流れだけでなく、**「どんな課題をどう解決したか」や「どんな成果につなげたか」**を意識して記載します。これにより、あなたがどのように貢献したのかが具体的に伝わります。
3. 技術スタックは詳細に、周辺ツールやコラボ経験も記載
言語やフレームワークだけでなく、GitHubやSlack、Jiraなどのツール利用経験も補足すると、他職種との連携力も伝わります。
4. 実績・成果は数値や具体的なエピソードで
成果を数値や具体的なエピソードで示すことで、客観的な成果を盛り込むことができます。例えば、「売上10%増」や「障害対応時間50%短縮」などの具体例を挙げると効果的です。
実際の例文・サンプル
職務要約(例)
「4年間、バックエンドエンジニアとしてWebサービスの設計・開発・運用に従事。API開発やインフラ構築、CI/CDパイプラインの自動化など幅広く経験。チームリーダーやプロダクトマネージャーと協力し、開発効率と品質向上に貢献。」
プロジェクト詳細(例)
プロジェクト名: 求人サイトAPI開発
期間: 2022年4月~2023年9月
担当フェーズ: 要件定義、設計、実装、テスト、リリース、運用
技術環境: Python、Django、Docker、AWS、GitHub
チーム規模: 5名(リーダー1名、メンバー4名)
実績: Docker Compose導入で開発環境を統一し、開発スピードを20%向上。
技術スタック(例)
言語: Python(3年)、JavaScript(2年)、TypeScript(1年)
フレームワーク: Django、React
インフラ: AWS(EC2、S3)、Docker
ツール: GitHub、Slack、Jira、Confluence、Figma。
自己PR(例)
「上流工程から運用まで一貫して担当できることが強みです。現場では業務効率化や品質向上を常に意識し、Docker導入やCI/CD自動化を推進しました。チーム内外との連携も重視し、プロダクトマネージャーやデザイナーとのコミュニケーションを円滑に行い、プロジェクトの成功に貢献しています。」
採用担当者が重視するポイント
- どの技術・工程をどのレベルで経験したか
- どんな課題をどう解決したか(実績・成果)
- チームでの役割や協働経験
- 技術の幅と深さ、成長意欲
- 業務改善やマネジメント経験
まとめ・チェックリスト
- 職務要約で強みと経験領域を端的にアピール
- プロジェクトごとに担当フェーズ・技術環境・役割・実績を具体的に
- 技術スタックは詳細かつ網羅的に記載
- 実績や成果は数値やエピソードで
- 自己PRで上流工程や業務改善、コミュニケーション力もアピール
- 短期間プロジェクトや周辺ツールの経験も積極的に盛り込む
「エンジニア職の職務経歴書は、プロジェクト単位で“何をどう成し遂げたか”を具体的に伝え、技術力と課題解決力、協働力を数字やエピソードでアピールすることが成功のカギです。」