目次
1. Excel形式で職務経歴書を作成するメリット
Excel形式の最大の魅力は、セル単位でレイアウトを自在にカスタマイズできる点です。行・列の挿入や削除はもちろん、罫線の太さや色、フォントサイズ、背景色の変更まで細かく設定できます。職歴やスキル、資格、自己PRなどを見やすく整理し、自分の強みを際立たせることが可能です。特に社会人経験が浅い方は、編年体式でキャリアの歩みを時系列に沿って見せると成長過程が伝わりやすくなります。
Excelは修正も簡単です。職歴が増えたり誤字脱字に気づいたりしても、行の追加やセルの結合を瞬時に行えるため、手戻りがほとんど発生しません。WordやPDFと比較して自由度が高いため、企業ごとにアピールポイントを変えたい場合も柔軟に対応できます。
また、表組みで情報をまとめやすい点もメリットです。年表形式で経歴を一覧表示したり、プロジェクトごとに成果を数字で示したり、スキル一覧表を作成したりと、複数の情報を同時に管理しやすくなります。特にITエンジニアや研究開発職など、実績を数値化してアピールしたい職種にはぴったりです。
さらに、無料テンプレートが豊富に公開されているため、自分で一から書式設定を行う必要がありません。転職サイトや人材サービスが用意したテンプレートをダウンロードして項目を埋めるだけで、プロ仕様の職務経歴書が完成します。
2. 無料でダウンロードできるおすすめExcelテンプレートサイト
2.1 リクナビNEXT
編年体式・逆編年体式・キャリア式・スキルシート式の4種類を提供。記入例や見本が充実しており、Excel初心者でも迷わず使えます。各フォーマットには入力ガイドが付いているため、自分のキャリアに合った形式を選ぶだけで即座に作成可能です。
2.2 doda
職種やキャリアステージ別に133種類のテンプレートを保有。逆編年体式・編年体式・キャリア式を複数パターン用意しており、幅広い業界と経験年数に対応します。サンプルデータを読み込んで編集する機能もあり、テンプレートに自分の情報を反映させやすい設計です。
2.3 マイナビ転職
職種別・形式別のテンプレート配布に加え、作成時のコツや記入例を詳しく解説しています。求人票の見方や企業研究の結果を職務経歴書に活かすポイントなども紹介しており、ただフォーマットを使うだけでなく、書き方から学びたい方に最適です。
2.4 HOP!ナビ
A4縦サイズのシンプルデザインを採用し、編年体式・逆編年体式・キャリア式の3種類を配布。余計な装飾を排したレイアウトで、採用担当者に読みやすさを重視する企業向け。カラー設定を抑えたい方やビジネスライクに仕上げたい方におすすめです。
2.5 ジョブルックKansai
Excel・Word・PDF形式で同じテンプレートをダウンロード可能。厚生労働省の提出用フォーマットにも対応しているため、公的機関向け応募書類をまとめて管理したい場合に便利です。複数形式を併用してデータを共有する際に役立ちます。
2.6 Adobe Acrobat
業種別ExcelテンプレートとPDF変換ツールを提供。Webブラウザ上で直接入力し、そのままPDF化できるオンライン機能があり、データをクラウドで一元管理したい方に最適です。操作性も直感的で、PDF化後の文字化けやレイアウト崩れを防ぎます。
2.7 日東マイキャリア
シンプルなA4版Excelテンプレートと履歴書用テンプレートをセットで配布。就職活動初心者向けに設計されており、必要最低限の項目とわかりやすいガイドラインで迷わず作成できます。
2.8 マイナビエージェント
職種ごとのテンプレートと見本付き作成ツールを提供。エージェントコメントが埋め込まれた見本を見ながら、効率よく自分の職務経歴書をブラッシュアップできるのが特徴です。
3. 職務経歴書の主な形式と選び方
3.1 編年体式
職歴を古い順に並べる伝統的な形式です。社会人歴が浅く、キャリアの流れを順序立てて説明したい場合に向いています。各企業での就業期間が短くない方、段階的にスキルを積んできた方におすすめです。
3.2 逆編年体式
最新の職歴を最上部に配置し、直近の実績を先にアピールします。中途採用で即戦力性を重視される場合や、転職間隔が短い方が実績を強調したいときに有効です。採用担当者が最初に目にする部分に最新情報を載せることで、関心を引きやすくなります。
3.3 キャリア式
職種やプロジェクトごとに経験をまとめる方式です。転職回数が多い方や、同一業務を複数社で行ってきた方が経歴をひとまとめにし、冗長感を軽減できます。専門性を前面に出したい技術職やコンサルタント職に適しています。
3.4 スキルシート式
ITエンジニアや研究開発職など、プロジェクト単位で成果や使用技術を詳細に示す形式です。工程ごとに担当範囲や使用ツール、達成した結果を明確に示し、技術力やプロジェクトマネジメント能力をアピールします。
3.5 混合式
編年体式とキャリア式を融合させたオリジナルフォーマットです。自分の経歴や応募先の求めるポイントに応じて、時系列とプロジェクト別を組み合わせ、独自性を出すことができます。
4. Excelテンプレートの使い方と編集のポイント
4.1 テンプレートをダウンロードし、必要項目を入力する
氏名・連絡先・学歴・職歴・業務内容・実績・保有資格・自己PRなどを正確に記入します。誤字脱字は厳禁のため、入力後は必ず見直しましょう。
4.2 セル結合・行列追加で見やすくカスタマイズする
重要な実績やキーワードは太字や文字サイズアップ、背景色で強調すると効果的です。不要な行やセルは削除し、空白を減らして読みやすさを追求します。
4.3 記入例を参考にしながら自分仕様にアレンジする
各サイトにあるサンプル文章を参考にしつつ、そのまま丸写しせず自分の経験に合わせて書き換えます。文章の構成や箇条書きの使い方を学び、自分の強みを端的に伝える文章を作成しましょう。
4.4 データ整合性を保つ
日付は「YYYY/MM」または「YYYY年MM月」で統一し、数値には「万円」「件数」などの単位を必ず記載します。一貫性のある表記を維持することで、プロフェッショナルな印象を与えられます。
4.5 書式を全体で統一する
フォント種類・サイズ・行間隔・余白を全体でそろえ、見た目の統一感を出します。PDF化時はフォント埋め込み設定を行い、レイアウト崩れを防ぎましょう。
5. 提出時の注意点(PDF変換・ファイル名など)
5.1 PDFに変換して提出する
Excelファイルは環境差によりレイアウトが崩れる可能性があるため、PDFに変換してから提出します。Acrobatや無料のPDF変換ツールを活用しましょう。
5.2 ファイル名は分かりやすく設定する
「職務経歴書_氏名.pdf」「20250422_職務経歴書_加藤貴史.pdf」など、採用担当者が一目で中身を把握できる命名規則を心がけます。
5.3 企業指定がある場合は必ず従う
応募先企業がフォーマット・ファイル形式・容量制限を指定している場合は、それに従うことが最優先です。
5.4 印刷提出の場合はA4サイズを最終確認する
印刷時の用紙サイズや余白、罫線の切れがないかチェックし、プリンターの縮小拡大設定が「実サイズ」になっているか確認します。
6. まとめ
Excel形式の職務経歴書はレイアウトの自由度、編集の手軽さ、表形式での情報整理など、多くのメリットがあります。リクナビNEXTやdoda、マイナビ転職など主要転職サイトで公開されている無料テンプレートを活用し、自分のキャリアや応募先に最適な形式を選びましょう。ダウンロード後はセル結合や書式統一を行い、PDF化して提出ルールを守ることで、採用担当者に好印象を与えられます。本ガイドを参考に、見やすく分かりやすい職務経歴書をExcelで作成してください。