目次
はじめに
「退職の特例一時金って何?普通の退職金とは違うの?」
「自分も対象になるのか、いくら受け取れるのか分からない…」
そんなふうに、言葉は聞いたことがあっても、内容がよく分からず悩んでいませんか。
退職の特例一時金は、条件に当てはまる人だけが受け取れる制度ですが、対象になる人や金額、手続きの流れが分かりにくく、「自分に関係あるのかな」と迷いやすいものです。
この記事では、退職の特例一時金の対象条件、受け取れる金額の考え方、申請の進め方を、初めての方にも分かりやすく整理しています。
順を追って説明していきますので、ご自身が対象になるかどうかを確認しながら、ゆっくり読み進めてみてください。
退職の特例一時金とは?

「退職の特例一時金」という言葉だけを見ると、普通の退職金と何が違うのか、自分が対象になる制度なのか分かりにくいですよね。
実際には、誰でも受け取れるものではなく、一定の条件に当てはまる人だけが対象になります。
まずは、退職の特例一時金がどんな制度なのかを1文で整理したうえで、どのような人が対象になりやすいのかを順を追って確認していきます。
特例一時金の制度の概要
退職の特例一時金は、季節労働や短期契約などで働いていた人が退職し、通常の失業手当を受けられない場合に、雇用保険からまとめて支給される一時金です。
対象になるのは、短期雇用特例被保険者として働いていた人で、退職前1年間のうち、11日以上働いた月が通算6か月以上ある場合です。通常の失業手当は、再就職するまで一定期間ごとに分けて支給されますが、特例一時金は1回でまとめて支給されます。
支給額は、通常の失業手当を1日あたりで計算した「基本手当日額」の40日分です。たとえば、基本手当日額が5,000円なら、受け取れる金額は20万円になります。
※実際の受給条件や必要書類、申請期限は状況によって変わるため、申請前に厚生労働省の案内を確認しておくと安心です。
厚生労働省「離職されたみなさまへ<特例一時金のご案内>」
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000695033.pdf
厚生労働省「Q&A~労働者の皆様へ(特例一時金)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000139508.html
対象になる人の特徴
対象になるのは、雇用保険の「短期雇用特例被保険者」として働いていた人です。具体的には、季節ごとに働く仕事や、4か月を超える期間を決めて雇われる仕事で、1週間の所定労働時間が30時間以上ある人が該当します。
さらに、退職前1年間のうち、賃金の支払い対象となった日が11日以上ある月が通算6か月以上必要です。
そのうえで、退職後に次の仕事が決まっておらず、すぐ働ける状態で、実際に仕事を探している人だけが対象になります。すでに別の会社で働いている人や、自営業を始めている人、しばらく休む予定の人は対象になりません。
退職の特例一時金の受給条件

退職の特例一時金は、退職した人全員が受け取れるわけではありません。
退職理由や加入していた制度、在職期間など、いくつかの条件を満たしている場合にだけ支給されます。一方で、「退職したなら当然もらえる」と思っていても、条件に当てはまらず対象外になるケースもあります。
ここでは、まず支給対象になる具体的な条件を整理し、そのうえで受け取れない代表的なケースを確認していきます。
支給対象となる条件
支給対象になるのは、退職時に雇用保険の短期雇用特例被保険者であり、離職前1年間に、賃金の支払い対象となった日が11日以上ある月が通算6か月以上ある人です。
そのうえで、退職後に仕事が決まっておらず、すぐに働ける状態で、実際に求職活動をしている必要があります。具体的には、働く意思があり、健康状態や家庭の事情などからいつでも就職でき、ハローワークで仕事を探していることが条件です。
すでに再就職している人、自営業を始めている人、病気やけがで働けない人、しばらく休養する予定の人は支給対象になりません。
対象外になるケース
対象外になるのは、離職前1年間に、賃金の支払い対象となった日が11日以上ある月が6か月未満の人です。また、退職時に短期雇用特例被保険者ではなく、一般被保険者や高年齢被保険者として加入していた人も対象になりません。
さらに、退職後すでに次の勤務先が決まっている人、再就職している人、自営業を始めている人は支給されません。病気やけが、妊娠、出産、育児、介護などの理由ですぐに働けない人や、働く予定がなく求職活動をしていない人も対象外です。
離職日の翌日から6か月を過ぎてもハローワークで手続きをしていない場合は、受給期限を過ぎるため支給されません。
退職の特例一時金の支給額

退職の特例一時金は、退職した人全員が受け取れるわけではありません。退職理由や加入していた制度、在職期間など、いくつかの条件を満たしている場合にだけ支給されます。
一方で、「退職したなら当然もらえる」と思っていても、条件に当てはまらず対象外になるケースもあります。
ここでは、まず支給対象になる具体的な条件を整理し、そのうえで受け取れない代表的なケースを確認していきます。
支給額の考え方
支給額は、「基本手当日額×40日」で計算します。基本手当日額は、退職前6か月に支払われた賃金の合計を180で割った「賃金日額」をもとに決まり、そのおよそ50%から80%が基本手当日額になります。
年齢や賃金額によって割合は変わります。たとえば、退職前6か月の賃金合計が180万円なら、賃金日額は1万円です。
賃金日額1万円の場合、基本手当日額が約6,000円になるため、退職の特例一時金は約24万円になります。制度上は40日分で固定されているため、加入期間が6か月でも1年でも、条件を満たしていれば支給日数は同じです。
退職の特例一時金の申請方法

退職の特例一時金は、条件を満たしていても手続きを進めなければ受給できないため、「どのタイミングで何をするのか」「どんな書類をそろえる必要があるのか」を事前に整理しておくことが重要になります。
流れがあいまいなまま進めてしまうと、書類不足や提出遅れで手続きが止まる原因になります。
ここでは、申請の流れを時系列で確認したうえで、必要書類と手続きのポイントまで具体的に整理していきます。
申請の流れ
退職したあと、離職日の翌日から6か月以内に、住所地を管轄するハローワークで手続きをします。最初に離職票を提出し、求職申込みを行います。その際に、退職の特例一時金を受けたいことを伝えます。
手続き後、ハローワークで受給資格の確認が行われ、条件を満たしていれば「雇用保険受給資格者証」と失業認定日の案内が交付されます。その後、指定された失業認定日にハローワークへ行き、退職後も仕事を探していて、すぐ働ける状態であることを申告します。
認定を受けると、通常は5営業日から7営業日程度で、指定した銀行口座に特例一時金が振り込まれます。
必要書類と手続きのポイント
手続きには、会社から受け取る離職票1・2、本人確認書類、マイナンバー確認書類、写真2枚、本人名義の預金通帳またはキャッシュカードが必要です。
写真は縦3.0cm×横2.4cmで、提出前3か月以内に撮影したものを用意します。本人確認書類は運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなどが使えます。
手続きのポイントは、離職日の翌日から6か月以内に申請することです。6か月を過ぎると、条件を満たしていても受け取れません。
また、申請時点で仕事が決まっていると支給対象外になるため、再就職前に手続きを済ませる必要があります。離職票が届いていない場合は、勤務先に発行状況を確認し、届き次第すぐにハローワークで申請します。
まとめ
退職の特例一時金は、一定の条件を満たして退職した人が、雇用保険から1回だけまとめて受け取れるお金です。
ただ、「自分が対象になるのか」「いくら受け取れるのか」は、人によって変わります。離職前1年間の働き方や、退職後にすぐ働ける状態かどうかによって、受け取れるかが決まります。
また、支給額は、退職前6か月の給与をもとに計算されるため、人によって差があります。おおよその金額を知っておくと、退職後のお金の予定も立てやすくなります。
条件を満たしていても、離職日の翌日から6か月以内にハローワークで申請しなければ受け取れません。離職票や本人確認書類など、必要なものを早めにそろえておくと安心です。
退職後に迷わないためにも、「自分が対象か」「いくら受け取れそうか」「いつまでに申請するか」を先に整理しておくと、落ち着いて手続きを進められます。