目次
はじめに
「大卒ではない状態で公務員から別の公務員へ転職すると、出世に影響するのだろうか」
「高卒や専門学校卒で自治体を移った場合、昇進で不利になることはあるのだろうか」と気になっていませんか。
実際に市役所や県庁などで働いていると、転職先を検討する中で「今までの経験年数はどこまで評価されるのか」「採用区分や学歴によって昇任に差が出るのではないか」と不安になることがありますよね。
この記事では、大卒以外で公務員から公務員へ転職した場合に出世へ影響しやすいポイントや、不利になりやすいケース、転職後に評価されやすい働き方について順を追って説明していきます。
大卒以外で公務員から公務員へ転職すると出世に影響する?
公務員から別の公務員へ転職した場合、「大卒以外だとさらに出世で不利になるのでは」と不安に感じる方もいるでしょう。
ここでは、大卒以外で公務員から公務員へ転職した場合の出世への影響について見ていきましょう。
大卒以外でも公務員として出世できないわけではない
大卒以外で公務員から公務員へ転職した場合でも、出世できないわけではありません。
昇任は学歴だけで決まるものではなく、入庁後の勤務評価や昇任試験、仕事での実績などをもとに判断されます。実際に、高卒や専門学校卒で採用された職員が、係長や課長補佐へ昇任しているケースもあります。
大卒でないことを過度に気にするのではなく、転職先で経験を積みながら評価を重ねていくことが大切です。
学歴・採用区分・入庁年齢が影響する場合はある
ただし、出世への影響がまったくないわけではありません。
自治体によっては採用区分ごとに昇任時期の目安が異なり、大卒区分と高卒区分で受験資格年数に差がある場合もあります。
また、30代後半や40代で公務員へ転職した場合は、管理職へ昇任するまでの期間が短くなることもあります。
そのため、学歴そのものよりも、採用区分や入庁時の年齢が昇任時期に影響するケースがあると考えるとよいでしょう。
公務員から公務員への転職では昇任時期が遅れる可能性がある
公務員から公務員へ転職した場合、転職先の制度によっては昇任時期が遅れることがあります。
前職の勤務年数や役職経験が、転職先でそのまま評価されるとは限らないためです。
そのため、同年代の職員と比べて、係長級や主査級への昇任が遅くなるケースも見られます。
公務員の出世で学歴より影響しやすいもの
公務員の出世というと学歴を気にする方が多いですが、実際の昇任では学歴以外の要素が影響する場面も少なくありません。
出世の可能性を正しく判断するためにも、学歴以外にどのような要素が昇任へ関係するのか確認していきましょう。
採用区分によって昇任のスタートラインが変わることがある
公務員の昇任では、学歴そのものより採用区分が影響することがあります。
自治体によっては、大卒程度、高卒程度、社会人経験者採用などで昇任試験の受験資格年数が異なり、昇任できる時期に差があるためです。
そのため、同じように働いていても、採用区分によって昇任のスタートラインが変わることもあります。
昇任試験や人事評価では入庁後の実績が見られやすい
昇任試験や人事評価では、学歴よりも入庁後の実績が重視される傾向があります。
担当業務の成果や住民対応、上司からの勤務評価などが昇任の判断材料になるためです。
そのため、入庁時の学歴が違っていても、配属後にどのような経験や実績を積み重ねてきたかによって、昇任の評価に差が出ることがあります。
自治体や職種によって年功序列の強さが違う
公務員の出世は全国で同じ基準ではなく、自治体や職種によって年功序列の強さに違いがあります。
昇任試験の有無や人事評価の反映方法、役職ごとの選考基準が異なるためです。
そのため、同じような勤務年数や実績でも、勤務先によって昇任時期が変わることがあります。
公務員から公務員への転職組が不利になりやすいケース
公務員から公務員への転職はキャリアアップの選択肢の一つですが、転職後の環境によっては昇任面で不利になりやすいケースもあります。
ここでは、公務員から公務員へ転職した人が不利になりやすい代表的なケースを見ていきましょう。
同年代の新卒入庁組より在籍年数が短くなる
公務員から公務員へ転職すると、同年代の新卒入庁組より転職先での在籍年数が短くなります。
昇任には一定の勤務年数が求められることがあり、転職後に改めて経験を積む必要があるためです。
そのため、年齢が同じでも勤務年数に差が生じ、昇任時期が遅くなることがあります。
転職先での評価が一から始まる場合がある
公務員から公務員へ転職した場合でも、転職先では新たな職員として評価されることがあります。
前職での実績や役職経験があっても、転職先では実際の仕事ぶりを見ながら評価されることが多いためです。
そのため、転職直後はこれまでの経歴だけに頼るのではなく、日々の業務を通じて少しずつ信頼を積み重ねていくことが大切です。
前職の経験が昇任に直結しない場合もある
前職での勤務経験があっても、その内容が転職先の昇任にそのまま反映されるとは限りません。
自治体ごとに昇任基準や人事制度が異なり、前職の業務内容や役職経験が評価の対象にならない場合もあるためです。
そのため、転職先では新たに実績を積み重ねながら、昇任を目指していくことになります。
大卒以外や転職組でも出世を狙えるケース
大卒以外で採用された方や公務員から公務員へ転職した方でも、必ずしも出世が難しくなるわけではありません。
ここでは、大卒以外や転職組でも出世を目指しやすいケースについて解説します。
職歴加算や前職経験が評価される場合がある
転職先によっては、前職での勤務年数や職務経験が職歴加算として認められることがあります。
給与だけでなく、昇任試験の受験資格や人事評価に反映される場合もあるためです。
そのため、公務員としての経験や担当業務が評価されれば、転職後も出世を目指しやすくなることがあります。
昇任試験の結果や勤務評価で差を縮められる
昇任試験を実施している自治体では、試験結果が昇任判断に反映されるため、採用区分や経歴による差を縮められる可能性があります。
また、人事評価では担当業務の成果や仕事への取り組みが継続的に確認され、入庁後の実績が評価につながります。
そのため、大卒以外や転職組であっても、昇任試験や勤務評価で実績を積み重ねることで、昇任のチャンスを広げることができます。
配属先での実績や信頼が出世に影響する
出世を目指すうえでは、学歴や転職歴よりも、配属先で積み上げた実績や職場での信頼が重視されることがあります。
担当業務を着実に進めることや、周囲と円滑に連携できること、上司や同僚から信頼を得ていることなどが評価につながるためです。
そのため、大卒以外や転職組であっても、配属先で経験を積みながら信頼を高めていくことで、出世につながる可能性があります。
出世を重視するなら入庁前に確認しておきたいこと
出世を重視して公務員への転職や再就職を考えている場合は、入庁後ではなく応募前の段階で確認しておきたいポイントがあります。
自治体や官公庁によって昇任制度や人事運用は異なり、同じ公務員でも出世のしやすさに差が生じることがあります。
入庁後に「思っていた制度と違った」と後悔しないためにも、事前に確認しておくべき項目を見ていきましょう。
昇任試験の有無や受験条件を確認する
出世を重視する場合は、入庁前に昇任試験の有無や受験条件を確認しておくことが大切です。
自治体によっては、係長級や主査級への昇任に試験が必要で、一定の在職年数が受験条件になっていることがあります。
あらかじめ制度を確認しておけば、入庁後のキャリアや昇任の見通しを考えやすくなるでしょう。
学歴より採用区分と入庁年齢の影響を見る
出世を重視するなら、学歴だけで判断するのではなく、採用区分や入庁年齢を確認することが大切です。
採用区分によって昇任の時期や受験条件が異なる場合があり、入庁年齢によっては管理職までの在職期間が短くなることもあるためです。
そのため、出世への影響を考えるときは、学歴だけでなく採用区分や入庁年齢もあわせて見ておくと安心です。
転職先で前職経験がどう扱われるか確認する
転職を検討する際は、前職での勤務年数や役職経験が転職先でどのように扱われるのかを確認しておくことが大切です。
自治体によっては職歴加算として評価される一方で、昇任試験の受験資格や役職経験には反映されない場合もあるためです。
前職経験の評価方法によって昇任時期やキャリアの進み方が変わることもあるため、入庁前に確認しておくと安心です。
まとめ
大卒以外で公務員から公務員へ転職したとしても、それだけを理由に出世できなくなるわけではありません。
昇任では、学歴よりも入庁後の勤務評価や昇任試験、配属先で積み重ねた実績が重視されることが多いためです。
一方で、採用区分や入庁年齢、前職経験の扱いによっては、昇任時期に差が出ることもあります。
そのため、転職を考える際は、学歴だけで判断するのではなく、昇任制度や前職経験の評価方法まで確認しておくことが大切です。
大切なのは、「大卒かどうか」だけに目を向けるのではなく、自分がどのような環境で経験を積み、評価を重ねていけるかを考えることです。
制度をしっかり確認したうえで、自分に合った転職先を選んでいきましょう。