履歴書・職務経歴書

職務経歴書が2社以上ある場合の正しい書き方|評価を下げずに通過率を上げる方法

はじめに

「職務経歴書が2社以上あるけれど、全部書かないといけないの?」「多いと不利になりますか?」と迷っていませんか。

職務経歴書に2社以上ある場合は、在籍した会社を最初から省くのではなく、まずは正社員や契約社員として働いた会社をすべて書き出してみてください。そのうえで、1社ずつ仕事内容を見直しながら、「同じような職種が続いているか」「今回応募する仕事にいちばん近い経験はどの会社か」を確認していきます。

たとえば、営業職を2社続けているなら、担当していた商材や売上規模、目標達成率などを書き出しながら、どこを厚く書くかを決めます。事務から営業へと職種が変わっている場合は、応募職種に近いほうの会社の内容を中心に整えていきます。

また、2社なのか、3社以上あるのかによっても、1社あたりに使える文字数は変わります。2社であれば直近の会社を少し詳しく、3社以上なら応募職種に直結する会社を具体的に、それ以外は簡潔にまとめる形になります。

「どこを削ればいいのか」から考えるのではなく、まずは自分の経歴を並べてみてください。ここでは、順番に整理しながら、あなたの経歴に合った書き方を一緒に整えていきます。

職務経歴書の基本構成や書き方がまだ整理できていない場合は、まず基本から確認しておくと理解しやすくなります。
▶ 職務経歴書の書き方|ハローワーク公式テンプレを通る形に整える方法

職歴が2社以上あるけど全部の会社を書かないとダメ?

職歴が2社以上ある場合でも、正社員や契約社員として在籍した会社は原則すべて記載します。勤務期間が3か月や半年未満であっても、会社名、入社年月、退職年月、担当していた業務内容までは書きます。たとえば「2022年4月入社/2022年9月退職 法人営業(新規開拓50社担当)」のように、期間と役割が一目で分かる形にします。

履歴書に2社と書いているのに、職務経歴書には1社しか載っていない場合、採用担当者は「なぜ1社分が抜けているのか」を必ず確認します。面接で経歴の整合性を問われると、その場で説明に時間を取られ、強みよりも「抜けていた理由」の話が中心になります。

まずは在籍した会社をすべて時系列に並べ、そのうえで分量を調整します。応募職種に直結する会社は担当業務や成果を具体的に書き、関係が薄い会社は会社名・期間・業務内容を1〜2行にまとめます。社数を減らすのではなく、情報量で強弱をつけることで、A4・1〜2枚の中に収めます。

職歴は会社ごとに分けて書くべき?

職歴は必ずしも「1社ごとに同じ分量で区切る」必要はありません。採用担当者が見たいのは会社の数ではなく、応募職種に直結する業務内容と成果です。そのため、業務内容が共通しているかどうか、担当していた役割が変わっているかどうかで整理の仕方を変えます。社数が多い場合も、すべてを均等に書くのではなく、どこを厚く、どこを簡潔にまとめるかを判断します。

同じ業務なら会社ごとに分けなくてOK

営業職としてA社で3年、B社で2年、C社で1年と在籍していても、担当業務が新規開拓営業で、法人向けに月間20件の訪問、月間契約5件、年間売上2,000万円規模という内容が共通しているなら、会社ごとに業務内容を繰り返して書く必要はありません。業務内容は1つにまとめ、そのうえで在籍企業名と在籍期間を明記します。

会社ごとに同じ「新規法人営業」「既存顧客フォロー」「売上管理」と並べると、読む側は違いを探す作業に時間を使います。業務が同一なら、行動内容と数値実績を一本化したほうが、何をしてきたのかが一読で伝わります。

【記載例】

■ 職務内容(新規法人営業)
2018年4月~2024年3月
A社(2018年4月~2021年3月)/B社(2021年4月~2023年3月)/C社(2023年4月~2024年3月)

法人向け新規開拓営業を担当。月間訪問20件、月間契約5件を目標とし、年間売上2,000万円規模の案件を継続して受注。テレアポから商談、見積作成、契約締結、導入後フォローまで一貫して担当。3社合計で新規契約件数は年間60件前後を維持。

仕事内容が違うなら会社ごとに分ける

A社では個人向け来店営業として1日平均15組を接客し、月間契約10件を担当していたが、B社では法人向け既存顧客30社を管理し、月次売上報告書の作成と年間売上3,000万円の維持を担っていたというように、業務内容や担当対象、成果指標が変わっているなら会社ごとに分けて書きます。

行動内容、担当範囲、評価される数字が異なる場合、まとめて書くとどの会社で何をしていたのか判別できません。仕事内容が変わっているなら、その違いが読み手に一目で分かるよう、会社ごとに区切って記載します。

【記載例】

■ A社(2019年4月~2022年3月)
職種:個人向け来店営業
店舗に来店した顧客を1日平均15組対応。商品説明から契約手続きまでを担当し、月間契約10件を継続して達成。月間売上目標500万円に対し、達成率は平均105%。在籍3年間で累計契約件数は約360件。

■ B社(2022年4月~2025年3月)
職種:法人向け既存営業
既存顧客30社を担当し、月次訪問10社、オンライン打ち合わせ20件を実施。年間売上3,000万円規模の契約を維持し、契約更新率は95%。月次売上報告書の作成と予算管理も担当。

3社以上ある場合は直近2社の職務内容を厚めに書く

在籍企業が3社以上ある場合は、直近2社の職務内容を中心に記載します。直近の会社では担当業務、担当件数、月間売上、前年比の増減率などを具体的な数字で示し、どの範囲を任され、どの結果を出したのかを明確に書きます。その一つ前の会社も同様に、行動内容と成果指標を示します。

一方で3社目以前は、会社名、在籍期間、主な担当業務と代表的な実績を簡潔にまとめます。直近の経験ほど再現性を判断する材料になるため、情報量に差をつけて記載します。

【記載例】

■ C社(2022年4月~2025年3月)
職種:法人営業
担当顧客40社を持ち、月間訪問25件を実施。月間売上800万円、達成率110%を継続。既存顧客単価を平均15%引き上げ、年間売上を前年比120%に伸ばす。見積作成、価格交渉、契約更新まで一貫して担当。

■ B社(2019年4月~2022年3月)
職種:法人営業
新規開拓を中心に月間テレアポ100件、商談15件を実施。月間契約5件、年間売上2,400万円を達成。担当エリアの売上を前年比105%に改善。

■ A社(2016年4月~2019年3月)
職種:個人向け販売
来店顧客対応を担当し、月間売上300万円を継続達成。

職歴が2社の場合の職務経歴書の書き方

職歴が2社の場合は、2社を同じ分量で書くのではなく、どちらを重点的に伝えるかを先に決めます。採用担当者はまず「直近で何をしていたのか」を確認し、その経験が応募職種で再現できるかを判断します。そのため、現在に近い職歴ほど具体的に、過去の職歴は評価に直結する実績を中心に整理します。どこを厚く書き、どこを絞るかで印象は大きく変わります。

直近の会社の職務内容は具体的に詳しく書く

直近の会社では、担当していた業務内容を行動単位と数字で具体的に書きます。たとえば法人営業であれば、担当社数が何社だったのか、1か月に何件訪問していたのか、月間売上はいくらだったのか、前年比で何%伸ばしたのかまで示します。事務職であれば、処理していた請求書の件数が月何件か、締切は毎月何日で、どの工程まで担当していたのかを明記します。

直近の実務内容が採用後の業務に直結するため、役職名だけで終わらせず、担当範囲と成果を数字で示して具体的に記載します。

【記載例】

■ 株式会社〇〇(2021年4月~2025年3月)
職種:法人営業

製造業の既存顧客35社を担当。月間訪問20件、オンライン商談15件を実施。月間売上750万円、年間売上9,000万円を担当し、前年比118%を達成。既存顧客の追加受注提案により、1社あたりの平均契約単価を80万円から95万円へ引き上げ。見積作成、価格交渉、契約締結、納品後フォローまで一貫して担当。

前職の職務内容は成果に絞って簡潔にまとめる

前職の職務内容は、担当していた業務をすべて並べるのではなく、数字で示せる成果に絞ってまとめます。法人営業であれば、在籍2年間で年間売上2,400万円を達成したことや、担当20社のうち15社を継続契約に切り替えた実績など、結果として残した数字だけを記載します。

事務職であれば、月間300件の受発注処理を担当し、入力ミスを前年比50%削減したといった成果を簡潔に示します。行動の詳細説明は省き、どの期間にどの数字を出したのかが一読で分かる形にまとめます。

【記載例】

■ 株式会社△△(2019年4月~2021年3月)
職種:法人営業

在籍2年間で年間売上2,400万円を達成。担当20社のうち15社を継続契約へ切り替え、契約更新率75%を維持。

職歴が3社以上ある場合の職務経歴書の書き方

職歴が3社以上ある場合は、すべての会社を同じ分量で書くと内容が薄まり、A4・2枚に収まらなくなります。採用担当者が見ているのは社数ではなく、応募職種で再現できる経験がどの会社にあるかです。そのため、どの職歴を詳しく書き、どの職歴を圧縮するかを先に決めてから整理します。関連性の強さを基準に、情報量に差をつけて構成します。

応募職種に直結する会社の職務内容は具体的に詳しく書く

応募職種に直結する会社の職務内容は、担当範囲と成果を数字で具体的に書きます。法人営業職に応募する場合であれば、その会社で担当していた顧客社数が何社か、月間訪問件数が何件か、年間売上がいくらか、前年比で何%伸ばしたのかまで示します。エンジニア職であれば、担当したプロジェクトの期間が何か月か、開発人数が何名体制か、自分が担当した工程が設計からテストまでのどこか、リリース後の不具合件数を何%削減したのかを明記します。

応募職種と同じ業務内容は再現性を判断する材料になるため、役職名だけで終わらせず、行動内容と結果を具体的な数値で詳しく記載します。

【記載例】

■ 株式会社〇〇(2020年4月~2025年3月)
職種:法人営業

製造業の新規顧客開拓を担当。担当エリア内の企業50社へアプローチし、月間商談15件、月間契約6件を獲得。年間売上8,400万円を担当し、前年比125%を達成。既存顧客への追加提案により、平均契約単価を120万円から150万円へ引き上げ。見積作成、価格交渉、契約締結までを一貫して担当。

応募職種と関係の薄い会社の経歴は1〜2行に絞って簡潔にまとめる

応募職種と関係の薄い会社の経歴は、会社名、在籍期間、主な担当業務と代表的な成果だけを1〜2行でまとめます。たとえば2018年4月から2020年3月まで店舗販売職として在籍し、月間売上目標300万円を毎月達成した、というように期間と数字を一文で示します。

担当業務の手順や細かな役割分担までは書かず、どの期間に何を担当し、どの結果を出したのかが分かる内容に絞ります。情報量を抑えることで、応募職種に直結する経歴との強弱が明確になります。

【記載例】

■ 株式会社△△(2018年4月~2020年3月)
店舗販売職として来店顧客対応を担当し、月間売上目標300万円を24か月連続で達成。

採用担当者が見ている職務経歴書のポイント

採用担当者は、すべての文章を丁寧に読むわけではありません。最初に確認しているのは「直近で何をしていたのか」「どの程度の成果を出していたのか」「なぜ転職しているのか」の3点です。職歴の長さや社数よりも、現在の実力と再現性、そして転職理由の整合性を短時間で判断しています。どの視点で見られているかを理解して書くことが重要です。

▶職務経歴書の自己PRの書き方|数字で伝わる例文と評価される構成
職務経歴書では、職歴だけでなく自己PRの内容も合わせて評価されます。
自己PRの書き方が整理できていない場合は、こちらも確認しておくと伝わり方が変わります。

直近の会社で担当していた業務内容と役割

採用担当者は、直近の会社で何を任され、どこまで責任を持っていたのかを確認します。法人営業であれば、担当顧客が何社だったのか、月間訪問件数が何件だったのか、売上目標が月いくらで、その達成率が何%だったのかを見ます。

チーム内での役割がプレイヤーだったのか、5名のメンバーを持つリーダーだったのか、目標設定や進捗管理を担当していたのかまで把握します。業務名だけでなく、担当範囲と成果指標が数字で示されているかどうかで、入社後にどの水準の業務を任せられるかを判断します。

数字で示された成果を次の会社でも出せるか

採用担当者は、記載された数字が一時的な結果ではなく、次の会社でも再現できるかを確認します。月間売上500万円を達成したと書かれている場合、その数字が担当顧客20社のうち新規契約を月5件獲得した結果なのか、既存顧客の単価を1件あたり10万円引き上げた結果なのかまで見ます。

行動内容と成果の因果関係が示されていれば、同じ行動を取れば同水準の成果が出ると判断できます。数字だけでなく、どの業務を何件こなし、その結果いくらの売上や何%の改善につながったのかが書かれているかで、再現性を見極めます。

各社の転職理由に一貫した流れがあるか

採用担当者は、各社の転職理由が一つの方向に沿っているかを確認します。たとえば1社目で個人営業を2年間経験し、法人営業に挑戦するために2社目へ転職し、さらに担当顧客数を20社から50社へ広げるために3社目へ移ったという流れであれば、業務範囲を広げるための転職だと読み取れます。

前職では月間売上300万円規模の商材を扱い、次の会社では月間1,000万円規模へと単価を上げている場合も、業務レベルを段階的に引き上げていると判断できます。会社ごとに退職理由が「人間関係」「給与不満」「評価に納得できない」とばらばらに並ぶと、目的が見えません。業務内容や担当範囲の変化と結びついた理由になっているかどうかで、一貫性を確認します。

職務経歴書のやってはいけない書き方

職務経歴書は、何を書くかだけでなく、何を書かないかも評価に直結します。内容が重複していたり、業務名だけで具体性がなかったりすると、経験の厚みが伝わりません。また、経歴の間に説明のない空白があると、採用担当者は必ず理由を探します。避けるべき書き方を理解しておくことで、不要なマイナス評価を防げます。

会社ごとに同じ職務内容や文章を繰り返して書く

A社でもB社でもC社でも「法人営業を担当」「既存顧客フォロー」「売上管理を担当」と同じ文章をそのまま並べる書き方は避けます。担当顧客数が20社から50社に増えているのか、月間売上が300万円から800万円に伸びているのかが書かれていなければ、会社が変わった意味が読み取れません。同じ業務名を繰り返すだけでは、経験年数が増えただけなのか、担当範囲や成果水準が上がったのか判断できません。会社ごとに数字や担当範囲の違いを示さず、文章をコピーして並べると、内容を読み比べる価値がなくなります。

【NG記載例】

■ A社(2018年4月~2020年3月)
法人営業を担当。既存顧客フォロー、売上管理を担当。

■ B社(2020年4月~2022年3月)
法人営業を担当。既存顧客フォロー、売上管理を担当。

■ C社(2022年4月~2024年3月)
法人営業を担当。既存顧客フォロー、売上管理を担当。

「営業担当」など業務名だけを書いて成果を示さない

「営業担当」とだけ書いて終わると、何社を担当していたのか、月に何件訪問していたのか、売上目標がいくらで達成率が何%だったのかが分かりません。法人営業であれば担当顧客30社、月間訪問40件、月間売上600万円、達成率110%というように数字を示します。業務名だけでは役割の大きさも成果水準も判断できないため、どの範囲を任され、どの結果を出したのかを具体的な数値で書かなければ評価の対象になりません。

【NG記載例】

■ 株式会社〇〇(2021年4月~2024年3月)
営業担当

■ 株式会社△△(2018年4月~2021年3月)
法人営業を担当

退職理由を書かずに経歴の間に空白を作る

2020年3月退職、次の入社が2021年1月となっているのに、その間の理由を書かないと、10か月間の状況が分かりません。自己都合退職なのか、契約満了なのか、家族の介護で一時離職したのかが示されていなければ、読み手は事実を確認できません。退職理由と空白期間の説明がないと、在籍期間の区切りだけが並び、経歴の連続性を判断できなくなります。退職理由を明記することで、在籍終了から次の入社までの流れが一本でつながります。

【NG記載例】

■ 株式会社A(2017年4月~2020年3月)
法人営業を担当。月間売上500万円を達成。

■ 株式会社B(2021年1月~2024年3月)
法人営業を担当。既存顧客管理を担当。

これから職務経歴書を作成する場合は、ハローワーク公式テンプレートを使うと構成を整理しやすくなります。
▶【保存版】ハローワーク公式|職務経歴書テンプレートの活用法|ダウンロード方法や書き方

まとめ

職歴が2社以上ある場合は、まず在籍したすべての会社を漏れなく並べます。そのうえで、業務内容が同じか違うかを基準に、まとめるのか会社ごとに分けるのかを判断します。2社の場合は直近の会社を中心に、担当範囲、件数、売上、達成率などを具体的な数字で示します。前職は成果に絞り、期間と代表的な実績を簡潔に記載します。

3社以上ある場合は、直近2社、または応募職種に直結する会社を厚く書きます。担当顧客数、月間件数、年間売上、前年比など、評価に使われる数字を明確にします。関係の薄い会社は在籍期間と代表的な成果を1〜2行でまとめ、情報量に差をつけます。

どの社数でも共通するのは、業務名だけで終わらせないことです。何を担当し、どの数字を出したのかを示します。さらに、退職理由と空白期間を明記し、在籍終了から次の入社までの流れをつなげます。この順番で整理すれば、社数が増えても構成は崩れません。

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