目次
はじめに
「職務経歴書が2社以上あるけれど、全部書くべき?」
「多いと不利になるのかな…」
と悩むこともありますよね。
複数社ある場合は、いきなり削るのではなく、まず正社員や契約社員として働いた会社を一度すべて書き出してみましょう。そのうえで、「同じ職種が続いているか」「応募する仕事に一番近い経験はどれか」を順番に整理していきます。
まずは「削る」よりも「並べる」ことから始めてみてください。ここから順番に、あなたの経歴に合った形に整えていきましょう。
職務経歴書の基本構成や書き方がまだ整理できていない場合は、まず基本から確認しておくと理解しやすくなります。
▶ 職務経歴書の書き方|ハローワーク公式テンプレを通る形に整える方法
職歴が2社以上あるけど全部の会社を書かないとダメ?

職歴が2社以上ある場合でも、正社員や契約社員として在籍した会社は、基本的にすべて書いておくと安心です。たとえ短期間でも、会社名・在籍期間・どんな仕事をしていたかが分かる形でシンプルにまとめておきましょう。
履歴書と職務経歴書で社数が合っていないと、「なぜ書いていないのか?」と確認されやすくなり、もったいない印象につながることもあります。
とはいえ、すべてを同じ分量で書く必要はありません。応募する仕事に近い経験はしっかり具体的に、それ以外は1〜2行で軽く触れるくらいで大丈夫です。
まずは全部書き出してから、伝えたい部分に少しだけ厚みをつける。この流れで整えていくと、無理なく読みやすい職務経歴書に仕上がります。
職歴は会社ごとに分けて書くべき?

職歴は必ずしも「1社ごとに同じ分量で区切る」必要はありません。採用担当者が見たいのは会社の数ではなく、応募職種に直結する業務内容と成果です。
そのため、業務内容が共通しているかどうか、担当していた役割が変わっているかどうかで整理の仕方を変えます。社数が多い場合も、すべてを均等に書くのではなく、どこを厚く、どこを簡潔にまとめるかを判断します。
同じ業務なら会社ごとに分けなくてOK
営業職として複数の会社に在籍していても、担当していた内容がほぼ同じであれば、会社ごとに細かく書き分ける必要はありません。
たとえば、新規開拓営業で「月20件の訪問・月5件の契約・年間売上2,000万円規模」といった実績が共通している場合は、業務内容はひとつにまとめて大丈夫です。そのうえで、どの会社にいつ在籍していたかを添えておくと、全体の流れも自然に伝わります。
同じ内容を会社ごとに並べてしまうと、読む側は違いを探しながら読むことになり、少し負担がかかってしまいます。業務が共通している場合は、行動や実績をひとつにまとめてあげたほうが、「どんな仕事をしてきた人か」がスッと伝わりやすくなります。
【記載例】
■ 職務内容(新規法人営業)
2018年4月~2024年3月
A社(2018年4月~2021年3月)/B社(2021年4月~2023年3月)/C社(2023年4月~2024年3月)
法人向け新規開拓営業を担当。月間訪問20件、月間契約5件を目標とし、年間売上2,000万円規模の案件を継続して受注。テレアポから商談、見積作成、契約締結、導入後フォローまで一貫して担当。3社合計で新規契約件数は年間60件前後を維持。
仕事内容が違うなら会社ごとに分ける
会社ごとに担当していた内容が変わっている場合は、それぞれ分けて書くほうが伝わりやすくなります。
たとえば、A社では来店されたお客様への接客が中心で、B社では法人顧客の管理や売上の維持を担当していた、というように役割や見られるポイントが違う場合は、ひとつにまとめてしまうと少し分かりにくくなってしまいます。
行動の内容や担当していた範囲、成果の出し方が変わっているときは、「どの会社でどんな役割を担っていたのか」が自然に伝わるように、会社ごとに区切って整理してあげると安心です。
【記載例】
■ A社(2019年4月~2022年3月)
職種:個人向け来店営業
店舗に来店した顧客を1日平均15組対応。商品説明から契約手続きまでを担当し、月間契約10件を継続して達成。月間売上目標500万円に対し、達成率は平均105%。在籍3年間で累計契約件数は約360件。
■ B社(2022年4月~2025年3月)
職種:法人向け既存営業
既存顧客30社を担当し、月次訪問10社、オンライン打ち合わせ20件を実施。年間売上3,000万円規模の契約を維持し、契約更新率は95%。月次売上報告書の作成と予算管理も担当。
3社以上ある場合は直近2社の職務内容を厚めに書く
在籍している会社が3社以上ある場合は、すべて同じボリュームで書くよりも、直近2社を少し丁寧に書く形がおすすめです。
直近の会社では、どんな業務をどのくらいの規模で担当していたのか、売上や件数などの数字も交えて整理しておくと、今のスキルや働き方が伝わりやすくなります。そのひとつ前の会社も、同じように行動と結果が分かる形でまとめていきましょう。
それより前の経歴については、会社名や在籍期間、主な業務内容をコンパクトにまとめておけば大丈夫です。直近の経験ほど判断材料になりやすいので、少しだけメリハリをつけて書いてあげると、全体がすっきり読みやすくなります。
【記載例】
■ C社(2022年4月~2025年3月)
職種:法人営業
担当顧客40社を持ち、月間訪問25件を実施。月間売上800万円、達成率110%を継続。既存顧客単価を平均15%引き上げ、年間売上を前年比120%に伸ばす。見積作成、価格交渉、契約更新まで一貫して担当。
■ B社(2019年4月~2022年3月)
職種:法人営業
新規開拓を中心に月間テレアポ100件、商談15件を実施。月間契約5件、年間売上2,400万円を達成。担当エリアの売上を前年比105%に改善。
■ A社(2016年4月~2019年3月)
職種:個人向け販売
来店顧客対応を担当し、月間売上300万円を継続達成。
職歴が2社の場合の職務経歴書の書き方

職歴が2社の場合は、2社を同じ分量で書くのではなく、どちらを重点的に伝えるかを先に決めます。
採用担当者はまず「直近で何をしていたのか」を確認し、その経験が応募職種で再現できるかを判断します。そのため、現在に近い職歴ほど具体的に、過去の職歴は評価に直結する実績を中心に整理します。
どこを厚く書き、どこを絞るかで印象は大きく変わります。
直近の会社の職務内容は具体的に詳しく書く
直近の会社では、担当していた業務内容を行動単位と数字で具体的に書きます。
たとえば法人営業であれば、担当社数が何社だったのか、1か月に何件訪問していたのか、月間売上はいくらだったのか、前年比で何%伸ばしたのかまで示します。
事務職であれば、処理していた請求書の件数が月何件か、締切は毎月何日で、どの工程まで担当していたのかを明記します。
直近の実務内容が採用後の業務に直結するため、役職名だけで終わらせず、担当範囲と成果を数字で示して具体的に記載します。
【記載例】
■ 株式会社〇〇(2021年4月~2025年3月)
職種:法人営業
製造業の既存顧客35社を担当。月間訪問20件、オンライン商談15件を実施。月間売上750万円、年間売上9,000万円を担当し、前年比118%を達成。既存顧客の追加受注提案により、1社あたりの平均契約単価を80万円から95万円へ引き上げ。見積作成、価格交渉、契約締結、納品後フォローまで一貫して担当。
前職の職務内容は成果に絞って簡潔にまとめる
前職の職務内容は、担当していた業務をすべて並べるのではなく、数字で示せる成果に絞ってまとめます。
法人営業であれば、在籍2年間で年間売上2,400万円を達成したことや、担当20社のうち15社を継続契約に切り替えた実績など、結果として残した数字だけを記載します。
事務職であれば、月間300件の受発注処理を担当し、入力ミスを前年比50%削減したといった成果を簡潔に示します。行動の詳細説明は省き、どの期間にどの数字を出したのかが一読で分かる形にまとめます。
【記載例】
■ 株式会社△△(2019年4月~2021年3月)
職種:法人営業
在籍2年間で年間売上2,400万円を達成。担当20社のうち15社を継続契約へ切り替え、契約更新率75%を維持。
職歴が3社以上ある場合の職務経歴書の書き方

職歴が3社以上ある場合は、すべての会社を同じ分量で書くと内容が薄まり、A4・2枚に収まらなくなります。
採用担当者が見ているのは社数ではなく、応募職種で再現できる経験がどの会社にあるかです。
そのため、どの職歴を詳しく書き、どの職歴を圧縮するかを先に決めてから整理します。関連性の強さを基準に、情報量に差をつけて構成します。
応募職種に直結する会社の職務内容は具体的に詳しく書く
応募職種に直結する会社の職務内容は、担当範囲と成果を数字で具体的に書きます。
法人営業職に応募する場合であれば、その会社で担当していた顧客社数が何社か、月間訪問件数が何件か、年間売上がいくらか、前年比で何%伸ばしたのかまで示します。
エンジニア職であれば、担当したプロジェクトの期間が何か月か、開発人数が何名体制か、自分が担当した工程が設計からテストまでのどこか、リリース後の不具合件数を何%削減したのかを明記します。
応募職種と同じ業務内容は再現性を判断する材料になるため、役職名だけで終わらせず、行動内容と結果を具体的な数値で詳しく記載します。
【記載例】
■ 株式会社〇〇(2020年4月~2025年3月)
職種:法人営業
製造業の新規顧客開拓を担当。担当エリア内の企業50社へアプローチし、月間商談15件、月間契約6件を獲得。年間売上8,400万円を担当し、前年比125%を達成。既存顧客への追加提案により、平均契約単価を120万円から150万円へ引き上げ。見積作成、価格交渉、契約締結までを一貫して担当。
応募職種と関係の薄い会社の経歴は1〜2行に絞って簡潔にまとめる
応募職種と関係の薄い会社の経歴は、会社名、在籍期間、主な担当業務と代表的な成果だけを1〜2行でまとめます。
たとえば2018年4月から2020年3月まで店舗販売職として在籍し、月間売上目標300万円を毎月達成した、というように期間と数字を一文で示します。
担当業務の手順や細かな役割分担までは書かず、どの期間に何を担当し、どの結果を出したのかが分かる内容に絞ります。情報量を抑えることで、応募職種に直結する経歴との強弱が明確になります。
【記載例】
■ 株式会社△△(2018年4月~2020年3月)
店舗販売職として来店顧客対応を担当し、月間売上目標300万円を24か月連続で達成。
採用担当者が見ている職務経歴書のポイント

採用担当者は、すべての文章を丁寧に読むわけではありません。
最初に確認しているのは「直近で何をしていたのか」「どの程度の成果を出していたのか」「なぜ転職しているのか」の3点です。
職歴の長さや社数よりも、現在の実力と再現性、そして転職理由の整合性を短時間で判断しています。
どの視点で見られているかを理解して書くことが重要です。
▶職務経歴書の自己PRの書き方|数字で伝わる例文と評価される構成
職務経歴書では、職歴だけでなく自己PRの内容も合わせて評価されます。
自己PRの書き方が整理できていない場合は、こちらも確認しておくと伝わり方が変わります。
直近の会社で担当していた業務内容と役割
採用担当者は、直近の会社で「どこまで任されていたのか」を特に丁寧に見ています。
たとえば法人営業であれば、担当していた顧客数や訪問件数、売上目標や達成率などが分かると、仕事の規模や動き方がイメージしやすくなります。
また、プレイヤーとして動いていたのか、メンバーをまとめる立場だったのかといった役割も、あわせて伝えておきたいポイントです。
業務名だけで終わらせずに、「どの範囲を担当して、どんな結果につながっていたか」を少しだけ具体的に添えてあげると、入社後の働き方をイメージしてもらいやすくなります。
数字で示された成果を次の会社でも出せるか
採用担当者は、その成果が「次の会社でも再現できるか」を見ています。
たとえば売上の数字があった場合も、結果だけでなく「どんな動きをして達成したのか」まで分かると、イメージしやすくなります。新規契約を積み重ねたのか、既存顧客の単価を上げたのかなど、行動とのつながりが見えることが大切です。
数字だけで終わらせずに、「どの業務をどれくらい担当して、その結果どうなったのか」を少し添えてあげると、同じように成果を出せる人かどうかが伝わりやすくなります。
各社の転職理由に一貫した流れがあるか
採用担当者は、それぞれの転職に「つながり」があるかを見ています。
たとえば、個人営業から法人営業へ、さらに担当範囲を広げていく、といった流れがあると、「経験を積みながらステップアップしてきた」と自然に伝わります。
扱う商材の規模や金額が少しずつ大きくなっている場合も、同じように成長の流れとして受け取られやすくなります。
一方で、理由が会社ごとにバラバラに見えてしまうと、少し方向性が分かりにくくなることもあります。これまでの経験や業務内容とつながる形で理由を整えてあげると、全体の流れがやわらかく伝わります。
職務経歴書のやってはいけない書き方
職務経歴書は、何を書くかだけでなく、何を書かないかも評価に直結します。内容が重複していたり、業務名だけで具体性がなかったりすると、経験の厚みが伝わりません。
また、経歴の間に説明のない空白があると、採用担当者は必ず理由を探します。避けるべき書き方を理解しておくことで、不要なマイナス評価を防げます。
会社ごとに同じ職務内容や文章を繰り返して書く
A社・B社・C社で同じような業務をしていた場合でも、同じ文章をそのまま並べる書き方はあまりおすすめできません。
「法人営業を担当」「既存顧客フォロー」だけだと、どこが変わったのかが伝わりにくくなってしまいます。たとえば、担当していた顧客数が増えていたり、売上の規模が少しずつ大きくなっていたりと、変化があれば軽く添えてあげるだけで印象が変わります。
会社が変わるごとにどんな違いがあったのかを少しだけ見せてあげると、「経験を重ねてきた流れ」が自然に伝わります。同じ内容でも、ほんの少し工夫するだけで読みやすくなります。
【NG記載例】
■ A社(2018年4月~2020年3月)
法人営業を担当。既存顧客フォロー、売上管理を担当。
■ B社(2020年4月~2022年3月)
法人営業を担当。既存顧客フォロー、売上管理を担当。
■ C社(2022年4月~2024年3月)
法人営業を担当。既存顧客フォロー、売上管理を担当。
「営業担当」など業務名だけを書いて成果を示さない
「営業担当」とだけ書いてしまうと、どのくらいの規模で仕事をしていたのかが少し伝わりにくくなります。
たとえば、担当していた顧客数や訪問件数、売上の目安などをひとつでも添えてあげると、働き方のイメージがぐっと具体的になります。難しく考えすぎなくても、「どの範囲を任されて、どんな結果につながっていたのか」が分かるだけで印象は変わります。
業務名に少しだけ数字を加えてあげることで、読み手にもやさしく伝わる内容になります。
【NG記載例】
■ 株式会社〇〇(2021年4月~2024年3月)
営業担当
■ 株式会社△△(2018年4月~2021年3月)
法人営業を担当
退職理由を書かずに経歴の間に空白を作る
退職から次の入社までに期間が空いている場合は、その理由を軽く添えておくと安心です。
たとえば、少し間が空いているのに説明がないと、「この期間は何をしていたのかな?」と読み手が迷ってしまうことがあります。自己都合なのか、契約満了なのか、あるいはやむを得ない事情だったのかが分かるだけでも、全体の流れはぐっと伝わりやすくなります。
難しく書く必要はなく、ひとことで理由を添えるだけで十分です。経歴のつながりが自然に見えるように、やさしく補足してあげるイメージで整えてみてください。
【NG記載例】
■ 株式会社A(2017年4月~2020年3月)
法人営業を担当。月間売上500万円を達成。
■ 株式会社B(2021年1月~2024年3月)
法人営業を担当。既存顧客管理を担当。
これから職務経歴書を作成する場合は、ハローワーク公式テンプレートを使うと構成を整理しやすくなります。
▶【保存版】ハローワーク公式|職務経歴書テンプレートの活用法|ダウンロード方法や書き方
まとめ
職歴が2社以上ある場合は、まずすべての会社をきちんと並べたうえで、どこをしっかり伝えるかを整えていきましょう。直近の会社や応募職種に近い経験は少し丁寧に、その他は要点だけに絞ると、全体がすっきりまとまります。
書くときは「営業担当」などの業務名だけで終わらせず、どのくらいの件数や売上を担当していたのかを、できる範囲で数字にしてみてください。それだけで、ぐっと伝わりやすくなります。
また、退職理由や空白期間も軽く触れておくと、経歴の流れが自然につながります。
すべてを細かく書こうとしなくても大丈夫です。大事なところに少しだけ厚みを持たせる、このバランスを意識するだけで、読みやすく伝わる職務経歴書になります。