履歴書・職務経歴書

▶キャリア式の職務経歴書の書き方は?テンプレートと合わせて分かりやすく解説

はじめに

「キャリア式の職務経歴書って、どんな人が使う書き方なの?」「会社ごとに書く方法と何が違うの?」と迷っていませんか。

職務経歴書にはいくつかの書き方がありますが、その中のひとつが「キャリア式」と呼ばれる形式です。これは、勤務した会社ごとに経歴を並べるのではなく、「営業」「接客」「事務」など、これまで担当してきた職種や業務の内容ごとに経験をまとめて見せる書き方です。たとえば、複数の会社で営業職を続けてきた場合は、会社ごとに分けて説明するのではなく、営業としてどんな顧客を担当してきたのか、どのくらいの売上を扱っていたのか、どんな成果を出してきたのかといった内容を、職種単位で整理して伝えます。

「転職回数が多いけれど、どう書けば読みやすくなるの?」「同じ仕事を何社かで続けてきた場合はどうまとめるの?」と感じている方は、このキャリア式の書き方にすると、経験の流れが伝わりやすくなります。一方で、社会人になってからの年数がまだ短い方や、勤務した会社が少ない方の場合は、会社ごとに経歴を並べていく別の形式のほうが、働いてきた流れを自然に説明できることもあります。

この記事では、キャリア式の職務経歴書とはどんな書き方なのか、どんな人に向いているのかを順番に見ていきます。まずは、ご自身の職歴がどのような形になっているのかを思い浮かべながら読み進めてみてください。どの書き方でまとめると経験が伝わりやすいのかが、少しずつ見えてきます。

キャリア式の職務経歴書の書き方とは?

キャリア式の職務経歴書は、会社ごとの在籍順ではなく、担当してきた職種や業務を単位にして経験を整理する書き方です。営業、事務、エンジニアなどの職種ごとに担当業務や成果をまとめる形になります。複数の会社で同じ職種を経験している場合でも、一つの業務ブロックとして整理できます。採用担当は会社の順番ではなく、どんな仕事をどの程度経験してきたかをまとめて確認できます。

職歴は会社ではなく「職種・業務」でまとめる

キャリア式の職務経歴書では、会社ごとに経歴を並べるのではなく、同じ職種や業務を1つのまとまりとして整理します。たとえば営業職で3社に在籍していた場合は、「営業職」として1つの区分を作り、その中に担当した業務内容と実績をまとめます。

会社名はその業務の中に勤務期間とあわせて記載し、2019年4月〜2021年3月は法人営業、2021年4月〜2023年6月は新規開拓営業というように、実際に担当していた仕事単位で整理します。採用担当者は会社名よりも「どの業務をどの期間担当していたのか」を確認するため、業務の種類ごとにまとめて書くことで、担当していた仕事と経験年数が一目で把握できる構成になります。

同じ職種の経験は複数の会社分をまとめる

同じ職種を複数の会社で経験している場合は、会社ごとに業務を分けず、職種ごとにまとめて書きます。たとえば営業職として3社で勤務している場合は、「法人営業」「新規開拓営業」などの職種見出しを作り、その下に担当していた業務内容と実績を1つのまとまりとして記載します。

会社名は業務説明の中で勤務期間と一緒に示し、2018年4月〜2020年3月は株式会社A、2020年4月〜2022年6月は株式会社Bというように並べます。こうすることで、同じ職種を合計で何年担当していたのか、どの業務を継続して行ってきたのかが一目で確認できる構成になります。

異なる職種の経験は職種ごとに分けて書く

営業職と事務職など異なる職種を経験している場合は、職種ごとに区分を作って分けて書きます。たとえば2018年4月〜2021年3月まで営業職、2021年4月〜2024年3月まで一般事務を担当している場合は、「営業職」「一般事務」という見出しをそれぞれ作り、その下に担当していた業務内容と勤務していた会社名、在籍期間を記載します。

営業では新規開拓や既存顧客対応、事務では請求書作成やデータ入力というように、実際に行っていた業務単位で内容を整理します。職種ごとに区分を分けることで、どの職種をどの期間担当していたのかが読み手にすぐ分かる構成になります。

どんな時にキャリア式の職務経歴書を使うべき?

キャリア式の職務経歴書は、職歴の数や仕事内容の変化によって向き不向きが分かれます。会社ごとの経歴を順番に書く形式では説明が長くなる場合、この形式で整理すると経験の流れを短くまとめることができます。反対に、職歴が少ない場合は会社ごとに書いた方が入社から現在までの流れが伝わりやすくなります。まず自分の職歴の数と仕事内容の変化を確認してから書き方を選びます。

転職回数が多く会社ごとに書くと説明が長くなる場合

転職回数が多い場合、会社ごとに「業務内容」「実績」を書いていくと、1社あたり200〜300字程度でも5社あれば1,000字以上になり、A4で3枚以上になることがあります。このような場合は会社単位ではなく職種単位でまとめます。

たとえば営業職として5社に在籍している場合は「法人営業」として1つの区分を作り、担当していた業務内容と実績をまとめて記載し、その中に2016年4月〜2018年3月は株式会社A、2018年4月〜2020年6月は株式会社Bというように勤務先と期間を並べます。会社ごとに同じ業務説明を繰り返さずに整理できるため、職務経歴書の枚数をA4で1〜2枚に収めやすくなります。

複数の職種や業務を経験している場合

営業、事務、店舗運営など複数の職種を経験している場合は、会社ごとに並べるよりも職種ごとに区分して書きます。

たとえば2017年4月〜2019年3月は営業職、2019年4月〜2022年6月は一般事務、2022年7月〜現在は店舗運営というように、担当していた職種ごとに見出しを作り、その下に業務内容、会社名、在籍期間をまとめて記載します。会社単位で並べると職種が混在して読み取りに時間がかかりますが、職種ごとに分けて書くと、どの仕事を何年担当していたのかが一目で確認できます。

応募職種に関係する経験をまとめて見せたい場合

応募する職種と同じ業務を複数の会社で担当している場合は、その経験を1つの区分にまとめて書きます。

たとえば法人営業として3社で勤務している場合は、「法人営業」として見出しを作り、担当していた業務内容と実績をまとめて記載します。その中に2018年4月〜2020年3月は株式会社A、2020年4月〜2022年6月は株式会社B、2022年7月〜現在は株式会社Cというように会社名と在籍期間を並べます。応募職種と同じ業務経験を1か所に集めることで、同じ仕事を合計で何年担当していたのかを読み手がすぐに確認できます。

社会人経験が浅く職歴が少ない場合は使わない

社会人経験が1社のみ、または2社程度で在籍期間も短い場合は、キャリア式は使いません。

たとえば新卒入社から2年勤務している場合や、3年間で2社の経験しかない場合は、会社ごとに「会社名」「在籍期間」「担当業務」「実績」を順番に書く方が経歴の流れがそのまま伝わります。キャリア式は複数の会社で同じ職種を担当している場合に整理するための書き方なので、職歴が少ない状態で使うと、在籍していた会社や勤務期間が分かりにくくなります。社会人経験が浅く職歴が少ない場合は、会社単位で並べる形式で書きます。

キャリア式の職務経歴書と他の職務経歴書の書き方の違い

職務経歴書にはいくつかの書き方があり、経歴の見せ方によって読み手が受け取る情報の順序が変わります。会社の在籍順で並べる形式もあれば、直近の経験から書く形式もあります。キャリア式は、担当してきた職種や業務をまとめて整理する書き方です。それぞれの形式は経歴の見せ方が異なるため、自分の職歴に合った書き方を選ぶ必要があります。

キャリア式と編年体式の違い

キャリア式は会社ではなく職種や業務ごとに経験をまとめて書く形式で、同じ職種を複数の会社で担当している場合に、その経験を1つの区分に整理します。たとえば法人営業として3社で勤務している場合は「法人営業」として1つの見出しを作り、その中に担当業務と実績をまとめ、2018年4月〜2020年3月は株式会社A、2020年4月〜2022年6月は株式会社Bというように会社名と在籍期間を並べます。

一方、編年体式は会社ごとに経歴を並べる形式で、2018年4月株式会社A入社、2020年4月株式会社B入社というように時系列で会社単位に業務内容と実績を書きます。キャリア式は職種単位で整理し、編年体式は会社単位で時系列に並べる点が違いです。

▶編年体式の職務経歴書の書き方とテンプレート|古い職歴から整理して書く方法

キャリア式と逆編年体式との違い

キャリア式は職種や業務ごとに経験をまとめて書く形式で、同じ仕事を複数の会社で担当している場合に、その業務を1つの区分として整理します。たとえば法人営業として3社で勤務している場合は「法人営業」という見出しを作り、その下に担当業務と実績をまとめ、2018年4月〜2020年3月は株式会社A、2020年4月〜2022年6月は株式会社Bというように会社名と在籍期間を並べます。

一方、逆編年体式は会社単位で経歴を書き、現在または直近の会社から順番に並べる形式です。2022年7月株式会社C入社、2020年4月株式会社B入社、2018年4月株式会社A入社というように、会社ごとに業務内容と実績を書き、時系列を新しい順に整理します。キャリア式は職種単位でまとめ、逆編年体式は会社単位で新しい順に並べる点が違いです。

▶逆編年体式の職務経歴書の書き方とテンプレート|新しい職歴から整理して書く方法

キャリア式の職務経歴書を書くときの流れ

キャリア式の職務経歴書は、最初に経験の全体像を示し、そのあとに職種ごとの業務内容を整理して書く形になります。会社ごとの職歴ではなく、担当してきた業務のまとまりを単位にして経歴を並べます。複数の会社で経験した同じ業務は一つにまとめて書きます。採用担当は最初に経験の概要を確認し、そのあとで業務の内容と実績を読み取ります。

最初に職務要約で経験の全体像を書く

キャリア式の職務経歴書では、最初に職務要約を書き、これまで担当してきた職種と経験年数をまとめます。たとえば法人営業を6年間担当している場合は、「法人営業として6年間、既存顧客対応と新規開拓営業を担当」といった形で、担当職種と期間を最初の数行で示します。続けて、担当顧客数や担当エリア、年間売上など、業務の規模が分かる数字を入れます。

読み手は最初の数行でどの職種を何年担当してきたかを確認するため、職務要約で経験の全体像を先に示します。

職務経歴は職種・業務ごとにまとめて書く

職務経歴の本文では、会社ごとに分けず、職種や担当業務ごとに区分を作ってまとめて書きます。たとえば法人営業を複数の会社で担当している場合は「法人営業」として見出しを作り、その下に既存顧客対応、新規開拓営業、提案書作成など実際に行っていた業務内容をまとめます。

その中に2018年4月〜2020年3月は株式会社A、2020年4月〜2022年6月は株式会社Bというように会社名と在籍期間を記載します。会社単位で業務を繰り返して書かず、同じ職種の業務を1つの区分にまとめて整理します。

担当業務の実績は数字を入れて書く

担当業務の説明には、成果が確認できる数字を必ず入れて書きます。たとえば営業職の場合は担当顧客数、月間売上、前年比の増減率などを具体的な数値で示します。

月間売上800万円、担当顧客40社、前年比120%というように、業務の結果が数値で確認できる形で記載します。数字が入ることで、どの程度の業務規模を担当していたのか、どの程度の成果を出していたのかが読み手にすぐ伝わります。

キャリア式の職務経歴書のテンプレートと書き方の例

キャリア式の職務経歴書は、最初に経験の概要を示し、そのあとに職種ごとの業務内容と実績をまとめる形で作成します。会社ごとに職歴を並べる形式とは違い、担当してきた業務のまとまりを単位にして内容を整理します。複数の会社で経験した同じ業務は一つにまとめて書きます。採用担当は職種ごとの経験量と実績をまとめて確認できます。

キャリア式の職務経歴書テンプレート

モデル人物(設定)

名前:山田 太郎
年齢:35歳

職種経験
営業 → 営業 → 営業 → 営業事務 → 営業

営業経験:12年

職歴

2012年〜2015年
株式会社A(通信機器営業)

2015年〜2018年
株式会社B(ITサービス営業)

2018年〜2021年
株式会社C(人材サービス営業)

2021年〜2023年
株式会社D(営業事務)

2023年〜現在
株式会社E(SaaS営業)

特徴
・営業職を中心に5社で勤務(転職回数が多い)
・法人営業を複数業界で経験(通信・IT・人材・SaaS)
・営業事務の経験もあり職種が一部変わっている
・新規開拓営業と既存顧客営業の両方を経験
・年間売上5,000万円規模の営業実績あり

キャリア式 職務経歴書テンプレート(記入例)

職務経歴書
氏名:山田 太郎

職務要約

法人営業として12年間、通信機器、ITサービス、人材サービス、SaaSなど複数の業界で営業を担当。新規開拓営業と既存顧客営業の両方を経験し、企業向けの提案営業を行う。2021年〜2023年は営業事務として受発注管理や請求業務を担当し、営業部門の業務支援を経験。営業職では年間売上5,000万円規模の案件を担当し、顧客課題のヒアリングから提案、契約、導入後フォローまで一貫して対応。

※キャリア式では、会社ごとではなく「職種・業務のまとまり」で経験を整理します。最初に職務要約で経験年数・担当してきた業務・主な実績をまとめておくと、その後の職種ごとの説明が理解しやすくなります。

営業職の職務経歴

新規開拓営業

企業向けの新規顧客開拓営業を担当。電話営業、問い合わせ対応、展示会での名刺交換などから商談を獲得し、法人顧客への提案営業を実施。

【実績】
・年間新規契約数:40件
・月平均商談数:20件
・新規売上:年間約2,500万円

【経験企業】
株式会社A(2012年〜2015年)
株式会社B(2015年〜2018年)

※キャリア式では、同じ業務内容の経験が複数の会社にまたがる場合、会社ごとに分けずにまとめて書きます。業務内容の下に実績を書き、最後に経験した企業を並べると、経験の共通点が分かりやすくなります。

既存顧客営業

既存顧客への定期訪問、追加提案、契約更新を担当。顧客企業の課題をヒアリングし、サービス導入や契約更新の提案を実施。

【実績】
・担当顧客数:約100社
・契約更新率:94%
・追加契約売上:年間約3,000万円

【経験企業】
株式会社C(2018年〜2021年)
株式会社E(2023年〜現在)

※既存顧客営業では「担当社数」「契約更新率」「追加売上」など、業務量や成果が分かる数字を入れると評価が判断しやすくなります。

SaaS営業

クラウド型業務システムの法人営業を担当。オンライン商談を中心に、企業の業務課題に合わせたシステム導入提案を実施。

【実績】
・年間売上:4,800万円
・平均受注単価:120万円
・月平均契約数:3件

【経験企業】
株式会社E(2023年〜現在)

※IT・SaaS営業の場合は、売上額だけでなく「受注単価」や「月平均契約数」などの数字を入れると、営業規模や成果のレベルが具体的に伝わります。

営業事務の職務経歴

受発注管理・営業サポート業務

営業部門のサポートとして受発注処理、請求書作成、顧客データ管理などの業務を担当。営業担当が商談に集中できるよう、契約書作成や案件管理を行う。

【担当業務】
・受発注処理(月80件程度)
・請求書作成(月100件程度)
・顧客管理システムへのデータ入力
・営業資料作成サポート

【経験企業】
株式会社D(2021年〜2023年)

※事務職の場合は、担当業務だけでなく「月何件処理しているか」など業務量を数字で示すと、仕事の範囲や経験の量が伝わります。

保有スキル

・法人営業
・新規開拓営業
・既存顧客営業
・提案書作成
・顧客課題ヒアリング
・受発注管理
・CRMツール(Salesforce)

※スキル欄は、職務経歴で書いた経験と一致する内容だけを整理して書きます。実務で使ったスキルを並べると、採用担当が業務適性を確認しやすくなります。

資格

普通自動車免許
ITパスポート

※資格は応募職種と関係するものを優先して書きます。取得年月を付ける場合は「2020年3月 ITパスポート取得」のように記載します。

自己PR

法人営業として新規開拓営業と既存顧客営業の両方を経験し、顧客の課題を整理したうえで提案を行う営業スタイルを強みとしています。通信機器営業では年間約2,800万円、ITサービス営業では追加契約売上年間約3,500万円の成果を上げてきました。現在はSaaS営業としてオンライン商談を中心に年間4,800万円の売上を担当しています。営業事務として受発注や請求処理を担当した経験もあり、契約管理や案件管理の流れを理解しています。営業と事務の両方の経験を活かし、顧客対応から契約後フォローまで一貫して対応できる営業として貢献していきたいと考えています。

※キャリア式では、職務経歴の部分で業務内容と実績がすでに具体的に書かれているため、自己PRでは同じ内容を繰り返す必要はありません。職務経歴で書いた経験を整理し、「どんな強みがあり応募先でどう活かせるか」を200〜300字程度でまとめると読みやすくなります。

まとめ

キャリア式の職務経歴書は、会社ごとに経歴を並べるのではなく、担当してきた職種や業務ごとに経験を整理して書く形式です。営業、事務、店舗運営など、同じ職種を複数の会社で担当している場合は、職種ごとに区分を作り、その中に担当業務と実績、会社名と在籍期間をまとめて記載します。会社ごとに同じ業務説明を繰り返さずに整理できるため、転職回数が多い場合でも職務経歴書をA4で1〜2枚に収めやすくなり、どの仕事を何年担当してきたのかを読み手が短時間で確認できます。

一方で、社会人経験が1社のみ、または2社程度で在籍期間も短い場合は、会社単位で時系列に並べる形式の方が経歴の流れがそのまま伝わります。キャリア式は複数の会社で同じ職種を担当している場合に整理しやすい書き方なので、職歴が少ない場合に使うと在籍していた会社や勤務期間が分かりにくくなることがあります。

まずは自分の職歴を確認し、同じ職種を複数の会社で担当しているのか、会社数がどのくらいあるのかを整理します。会社ごとに書いた方が経歴の流れが分かりやすいのか、それとも職種ごとにまとめた方が仕事内容と経験年数が伝わりやすいのかを基準にして、職務経歴書の形式を選びます。こうして整理して書くことで、採用担当者が短時間で担当業務と経験年数を確認できる職務経歴書になります。

-履歴書・職務経歴書
-,