目次
はじめに
「未経験の仕事に転職すると年収は下がってしまうの?」
「今より給料が減るなら転職する意味がないのでは?」
「未経験でも年収をできるだけ下げずに転職する方法はあるの?」と不安に感じたことはありませんか。
未経験転職では、これまでの職種や業界で積み重ねてきた経験をそのまま評価しにくいため、年収が下がるケースは少なくありません。
この記事では、未経験転職で年収が下がりやすい理由、企業が年収を決めるときに確認しているポイント、年収をできるだけ維持しながら転職するために意識したいことまで、順を追ってわかりやすく説明していきます。
未経験転職で年収が下がると言われる理由
未経験転職で年収が下がると言われるのには、いくつかの理由があります。
ただし、すべての未経験転職で年収が下がるわけではなく、企業の採用方針や前職の経験の評価、転職先の業界や職種の給与水準などが影響します。
ここでは、未経験転職で年収が下がりやすい主な理由を順番に見ていきましょう。
「育成前提」で採用するため
未経験者を採用する場合、企業は入社直後から成果を出すことよりも、数か月から1年程度かけて業務を覚え、担当できる仕事を増やしていくことを前提に給与を決めることがあります。
入社後は研修やOJTを受けながら基本業務を習得し、先輩社員の確認を受けて仕事を進める期間が必要になるため、経験者と同じ給与水準では採用されにくくなります。
そのため、育成に時間や教育コストがかかることを考慮し、未経験転職では年収が下がるケースがあります。
前職の経験がそのまま評価されにくい場合がある
未経験職種へ転職する場合は、前職での勤務年数や役職があっても、新しい職種で必要とされる実務経験や業務知識としては評価されにくいことがあります。
企業は応募職種で実際に担当してきた業務内容や成果を重視して給与を決めるため、前職の経験をそのまま給与へ反映できない場合があります。
その結果、未経験職種への転職では、前職より年収が下がるケースがあります。
業界や職種によって給与水準が異なる
未経験転職では、前職よりも給与水準が低い業界や職種へ移ることで、年収が下がる場合があります。
企業は自社の給与テーブルや職種ごとの賃金水準に基づいて給与を決めるため、前職の年収だけを基準に金額を設定することはありません。
そのため、未経験で給与水準が低い業界や職種へ転職する場合は、前職より年収が下がるケースがあります。
未経験転職で年収が下がりやすい人・下がりにくい人の違い
未経験転職では、同じように異業種・異職種へ転職する場合でも、年収が下がりやすい人と下がりにくい人がいます。
その違いは、これまでの経験がどの程度活かせるかや、転職先の採用ニーズによって変わります。
ここでは、年収に差が出やすいポイントを順番に解説します。
専門スキルをゼロから変える人は下がる
専門スキルをゼロから変える未経験転職では、新しい職種で必要な知識や業務経験がない状態から仕事を覚えることになるため、年収が下がりやすくなります。
企業は新しい職種で発揮できる実務経験を基準に給与を決めるため、前職で培った専門スキルをそのまま評価できない場合があります。
その結果、専門スキルを大きく変える未経験転職では、前職より年収が下がるケースが多くなります。
営業やマネジメント経験がある人は下がりにくい
営業やマネジメントの経験がある人は、未経験職種へ転職する場合でも年収が下がりにくい傾向があります。
顧客との商談、目標管理、メンバーへの業務指示、進捗管理などの経験は、業界や職種が変わっても活かせる業務として評価されることがあるためです。
そのため、応募先で活用できる営業やマネジメントの経験がある人は、未経験転職でも前職に近い年収で採用される場合があります。
人手不足業界への転職は年収維持しやすい
人手不足が続いている業界へ未経験転職する場合は、年収を維持しやすい傾向があります。
企業は採用人数を確保するために、未経験者でも応募しやすい給与水準を設定している場合があるためです。
そのため、採用ニーズが高い業界へ転職する場合は、未経験であっても前職に近い年収で採用されるケースがあります。
未経験転職でも年収を維持しやすいケース
未経験転職でも、転職先の選び方や評価される経験によっては、年収を維持したまま転職できるケースがあります。
前職で培った経験やスキルが転職先で評価されるかどうかが大きなポイントです。
ここでは、未経験でも年収を維持しやすい代表的なケースを紹介します。
前職の経験を活かせる業界へ転職する場合
前職の経験を活かせる業界へ転職する場合は、未経験職種であっても年収を維持しやすくなります。
企業は業界知識や商習慣、顧客対応の経験を業務に活かせると判断した場合、その経験を給与へ反映することがあるためです。
そのため、職種は未経験でも業界経験を活かせる転職では、前職に近い年収で採用されるケースがあります。
ポータブルスキルを評価される場合
ポータブルスキルを評価される場合は、未経験職種への転職でも年収を維持しやすくなります。
報告・連絡・相談を適切なタイミングで行う力、関係者と予定を調整する力、期限から逆算して作業を進める力、相手に合わせて説明する力などは、職種が変わっても業務で使えるためです。
そのため、応募先で必要な働き方と前職で身につけたポータブルスキルが合っている場合は、未経験でも前職に近い年収で採用されるケースがあります。
未経験歓迎でも成果重視の企業へ転職する場合
未経験歓迎でも成果重視の企業へ転職する場合は、年収を維持しやすいことがあります。
企業が入社後の売上、契約件数、担当案件数、目標達成率などを給与やインセンティブに反映する仕組みを持っている場合、職種経験よりも成果を出せる可能性を重視して採用するためです。
そのため、未経験でも成果で評価される企業へ転職する場合は、前職に近い年収で採用されるケースがあります。
企業が未経験転職者の年収を決めるポイント
企業は、未経験だからという理由だけで年収を決めているわけではありません。
これまでの経験がどのように活かせるかや、入社後に成果を出せる可能性などを総合的に判断して年収を提示します。
ここでは、企業が未経験転職者の年収を決める際に重視するポイントを解説します。
即戦力として活かせる経験があるか
企業は未経験転職者の年収を決めるとき、入社後すぐに任せられる業務があるかを確認します。
前職で顧客対応、売上管理、資料作成、進捗管理、チームへの指示出しなどを経験している場合、応募先でも短期間で業務に入れると判断されやすくなります。
そのため、職種は未経験でも即戦力として活かせる経験がある場合は、給与が下がりにくくなることがあります。
入社後に活躍できる再現性があるか
企業は未経験転職者の年収を決めるとき、前職で成果を出した方法を入社後の仕事でも繰り返せるかを確認します。
売上目標に対して毎月の行動量を決めていた、期限から逆算して作業日を分けていた、上司や関係者に進捗を共有して遅れを防いでいたなど、成果につながった行動を説明できる場合は、入社後も活躍できる可能性があると判断されやすくなります。
そのため、未経験職種でも活躍の再現性を示せる人は、年収が下がりにくくなることがあります。
学習意欲や継続力があるか
企業は未経験転職者の年収を決めるとき、入社後に必要な知識や業務手順を自分で学び続けられるかを確認します。
未経験者は入社直後からすべての仕事を一人で担当できるわけではないため、研修内容を復習する、分からない点をその日のうちに質問する、業務に必要な資格やツールの勉強を続けるといった行動が見られるかが判断材料になります。
そのため、学習意欲や継続力があると判断される人は、未経験でも入社後に早く戦力化できる可能性があると見られ、年収が下がりにくくなることがあります。
未経験転職は“今の年収”だけで判断しない方がいい理由
未経験転職では、入社時の年収だけを基準に判断すると、転職後のキャリア全体を見誤ることがあります。
一時的に年収が下がる場合でも、その後の昇給や働き方の変化によって、長期的にはプラスになるケースもあります。
ここでは、今の年収だけで判断しない方がよい理由を解説します。
年収が10〜20%下がるケースは珍しくない
未経験転職では、現在の年収より10〜20%下がるケースは珍しくありません。
年収500万円の人なら400万〜450万円、年収400万円の人なら320万〜360万円になる可能性があるため、内定時の提示額だけを見ると不安を感じやすくなります。
ただし、未経験転職では入社直後の給与が低めに設定される場合があるため、今の年収との差額だけで判断すると、転職後の選択肢を狭めてしまうことがあります。
将来的に年収アップできる場合がある
未経験転職では、入社時の年収が下がっても、経験を積んだ後に年収アップできる場合があります。
入社後に担当できる業務が増える、目標達成率が上がる、資格取得や評価面談で昇給対象になるなど、給与が上がる判断材料が増えていくためです。
そのため、内定時の年収だけで判断すると、1年後や3年後に年収を上げられる可能性を見落としてしまうことがあります。
働き方やキャリアの幅が広がる場合もある
未経験転職では、入社時の年収が下がっても、働き方やキャリアの選択肢が広がる場合があります。
勤務時間、休日、リモート勤務の有無、担当できる業務範囲、将来目指せる職種などが変わることで、前職では選べなかった働き方やキャリアを検討しやすくなるためです。
そのため、今の年収だけで判断すると、転職後に得られる働き方やキャリアの広がりを見落としてしまうことがあります。
未経験転職で後悔しないために確認したい給与条件
未経験転職では、提示された年収の金額だけを見て判断すると、入社後に「思っていた条件と違った」と感じることがあります。
基本給や賞与の内訳、各種手当、昇給制度まで確認することで、実際の待遇をより正確に把握できます。
ここでは、転職前に確認しておきたい給与条件のポイントを解説します。
基本給と賞与の内訳を確認する
未経験転職で給与条件を確認するときは、提示された年収を基本給と賞与に分けて確認することが大切です。
年収400万円と書かれていても、月給25万円で賞与100万円なのか、月給30万円で賞与40万円なのかによって、毎月の生活費に使える金額が変わります。
賞与は会社の業績や評価によって減る場合があるため、基本給と賞与の内訳を確認しないまま判断すると、入社後に想定より月々の手取りが少ないと感じることがあります。
インセンティブや固定残業代を確認する
未経験転職で給与条件を確認するときは、提示された年収にインセンティブや固定残業代が含まれているかを確認することが大切です。
月給30万円と書かれていても、その中に固定残業代5万円が含まれている場合、基本給は25万円として計算されることがあります。
また、年収400万円の一部がインセンティブ前提になっている場合、目標達成件数や売上条件を満たせない月は想定より収入が少なくなる可能性があります。
そのため、インセンティブや固定残業代の金額と条件を確認しないまま判断すると、入社後に思っていた給与と違うと感じることがあります。
昇給制度や評価制度を確認する
未経験転職で給与条件を確認するときは、入社後にどの条件を満たせば昇給するのかを確認することが大切です。
評価面談が年1回なのか半年に1回なのか、目標達成率、担当業務の範囲、資格取得、上司評価などのどの項目で給与が見直されるのかによって、年収アップのしやすさが変わります。
そのため、昇給制度や評価制度を確認しないまま入社すると、いつ、何を達成すれば給与が上がるのか分からず、入社後に後悔することがあります。
まとめ
未経験転職では、職種や業界が変わることで入社時の年収が下がることがあります。
しかし、営業経験や調整力など転職先でも活かせる経験があれば、前職に近い年収で採用されるケースもあり、すべての未経験転職で年収が下がるわけではありません。
大切なのは、入社時の年収だけで転職を判断しないことです。
仕事内容や昇給制度、評価制度、将来のキャリアまで含めて考えることで、自分に合った選択がしやすくなります。
内定後は、年収の総額だけでなく、基本給や賞与、固定残業代、昇給制度などの内訳まで確認しておくと安心です。
目先の年収だけではなく、これからどのように成長し、年収を伸ばしていける環境なのかという視点も大切にしながら、自分に合った転職先を選びましょう。