目次
はじめに
「転職でいう年収にはどこまで含まれるの?」
「基本給だけを見ればいいの?」
「賞与や各種手当も年収に入れて比較していいの?」と迷ったことはありませんか。
転職活動では、求人票に書かれている年収だけを見て応募先を決めてしまうと、入社後に「思っていたより手取りが少なかった」「賞与が想像より少なくて年収が変わってしまった」と感じることがあります。
この記事では、転職で使われる年収にどこまでの給与が含まれるのかをわかりやすく整理しながら、基本給・賞与・各種手当の考え方や、求人票を見るときに確認したいポイント、前職と転職先の年収を比較するときに気を付けたい点まで、順を追ってわかりやすく解説していきます。
転職の年収はどこまで含まれる?
転職で年収を確認するときは、「どこまでの金額を含めて考えるのか」を正しく理解しておくことが大切です。
年収の基本的な考え方や、手取り年収との違いを知っておけば、求人票や内定条件を比較するときにも判断しやすくなります。
年収は「1年間の総支給額」
年収は、1月から12月までの1年間に会社から支給された総支給額で考えるのが基本です。
総支給額とは、給与明細で税金や社会保険料が差し引かれる前の金額を指します。手取り額ではなく、毎月の基本給や各種手当、賞与などを合計した金額で判断します。
そのため、転職時に年収を確認するときは、実際に銀行口座へ振り込まれた金額ではなく、会社から支給された総支給額を基準に整理することが大切です。
手取り年収とは別
手取り年収と年収は同じ意味ではありません。
年収は税金や社会保険料が差し引かれる前の総支給額を指し、手取り年収は総支給額から所得税、住民税、健康保険料、厚生年金保険料などが差し引かれた後に実際に受け取る金額を指します。
そのため、転職時に年収を確認したり企業へ現在の年収を伝えたりする場合は、手取り額ではなく総支給額を基準に考える必要があります。
転職の年収に含まれるもの・含まれないもの一覧
転職時に提示される年収には、基本給だけでなく賞与や各種手当などが含まれる場合があります。
ただし、すべての支給項目が年収に含まれるわけではなく、残業代やインセンティブなどは企業によって扱いが異なることもあります。
ここでは、年収に含まれるものと含まれないものを項目ごとに分かりやすく解説します。
基本給
基本給は年収に含まれます。
基本給とは、毎月決まって支給される給与の基礎となる金額であり、1年間に支給された基本給の合計額は年収を構成する金額の一部です。
そのため、年収を計算するときは、毎月の基本給を12か月分合計し、ほかに年収へ含まれる支給額があれば合算して総支給額として考えます。
賞与(ボーナス)
賞与(ボーナス)は、1年間に実際に支給された金額であれば年収に含まれます。
夏と冬の年2回支給される場合は、その年に受け取った賞与を合計して年収へ加えます。
ただし、支給予定の賞与や支給前の賞与は年収には含めません。年収を確認するときは、その年に実際に支給された賞与額を基準に計算します。
残業代・固定残業代
残業代や固定残業代は、支給の仕組みによって年収への含まれ方が異なります。
実際に支払われた残業代は、その年に支給された金額であれば年収に含まれます。また、毎月の給与に固定残業代が組み込まれている場合は、その固定残業代も総支給額の一部として年収に含まれます。
そのため、年収を確認するときは、残業代が実績支給なのか固定残業代なのかを給与明細や雇用条件で確認することが大切です。
各種手当(役職・住宅・資格など)
役職手当、住宅手当、資格手当などの各種手当は、給与として支給されている場合は年収に含まれることが多いです。
毎月の給与と一緒に支給された手当は、総支給額の一部として年収に加算します。
そのため、年収を確認するときは、基本給だけで判断せず、給与明細に記載されている各種手当も含めた総支給額を基準に確認することが大切です。
交通費・出張費
交通費や出張費は、業務で必要になった費用を会社が補填する性質のため、基本的に年収には含まれません。
通勤手当や出張旅費として支給されても、給与ではなく実費の補填として扱われることが一般的です。
そのため、年収を確認するときは、交通費や出張費を合計せず、給与として支給された総支給額を基準に考えます。
インセンティブ・歩合給
インセンティブや歩合給は、企業ごとの給与制度によって年収への扱いが異なります。
毎月の給与や賞与と同様に給与として支給された実績がある場合は、年収に含めて考えることが一般的です。一方で、求人票の想定年収では、インセンティブを含む場合と含まない場合があります。
そのため、年収を確認するときは、インセンティブや歩合給が年収に含まれているかを支給条件や年収の算出方法で確認することが大切です。
求人票の「想定年収」で注意すべきポイント
求人票に記載されている「想定年収」は、実際に受け取れる金額と必ずしも一致するとは限りません。
賞与や固定残業代、インセンティブの扱いによって年収の見え方が変わるため、内訳まで確認したうえで比較することが大切です。
ここでは、想定年収を見る際に特に確認しておきたいポイントを解説します。
賞与込みかどうか
求人票の想定年収を見るときは、賞与が含まれているかを必ず確認します。
想定年収に賞与が含まれている場合は、毎月の給与だけではその金額になりません。一方で、賞与を含まない金額が記載されている求人もあります。
そのため、求人票では年収の内訳や賞与の支給回数、支給実績などを確認し、賞与込みの金額なのかを判断することが大切です。
固定残業代込みの表記
求人票の想定年収は、固定残業代を含めて計算されている場合があります。
固定残業代が含まれている場合は、毎月の給与の一部として一定時間分の残業代があらかじめ組み込まれています。
そのため、想定年収だけを見て判断せず、固定残業代の金額や対象時間、基本給との内訳がどのように記載されているかを確認することが大切です。
インセンティブ前提の年収表示
求人票の想定年収は、インセンティブの支給を前提に計算されている場合があります。
インセンティブは毎月必ず同じ金額が支給されるとは限らないため、実際の支給額によって年収が変動することがあります。
そのため、想定年収を見るときは、インセンティブを含む金額なのか、含む場合はどのような条件で支給されるのかを確認することが大切です。
転職時に現年収を聞かれたときの考え方
転職活動では、面接や応募書類で現年収を聞かれることがよくあります。
正確に伝えるためには、どの金額を基準にするのかを理解し、一時的な収入の増減がある場合は補足して説明することが大切です。
ここでは、現年収を伝える際の基本的な考え方を解説します。
源泉徴収票ベースの年収で整理する
転職時に現年収を聞かれた場合は、源泉徴収票に記載されている「支払金額」を基準に整理します。
源泉徴収票の支払金額は、その年に会社から支給された給与や賞与を合計した総支給額です。
そのため、履歴書や面接で現年収を伝えるときは、手取り額ではなく、源泉徴収票の支払金額を基準に回答すると金額の食い違いを防ぎやすくなります。
一時的な残業増は補足して考える
一時的に残業が増えたことで年収が高くなっている場合は、その事情を補足して伝えることが大切です。
繁忙期や特定のプロジェクトによって残業代が一時的に増えると、その年の源泉徴収票の支払金額も通常より高くなることがあります。
そのため、現年収を伝えるときは、源泉徴収票の金額を示したうえで、一時的な残業増による影響があることをあわせて説明すると、実際の給与水準を正しく伝えやすくなります。
まとめ
転職でいう年収は、基本的に1年間に会社から支給された総支給額を指します。
ただし、賞与や手当、固定残業代など、何が含まれるかは企業によって異なるため、年収の数字だけで判断しないことが大切です。
求人票を見るときや現年収を伝えるときは、年収の内訳まで確認しながら考えることで、入社後のギャップも防ぎやすくなります。
金額だけで比較するのではなく、何が含まれた年収なのかを確認しながら、自分に合った転職先を選んでいきましょう。