はじめに
「年俸制って、毎月の給料はどうやって決まるの?」
「月給制や賞与制と比べて、どこが違うの?」と感じていませんか。
求人票で「年俸〇〇万円」と書かれた企業を見つけても、毎月いくら受け取れるのか、賞与が別に支給されるのか分からず、月給制の求人と比べにくいことがありますよね。
この記事では、年俸制の仕組みから月給制・賞与制との違い、働く側から見たメリット・デメリットまで、具体的なポイントを順を追って説明していきます。
年俸制とは?
年俸制は、1年間に受け取る給与の総額をあらかじめ決めたうえで、毎月の給与として分けて支払う仕組みです。
ここでは、年俸制で年間の給与額を決める仕組み、毎月給与が支払われる理由、賞与が年俸に含まれる場合と含まれない場合について説明します。
年俸制
年俸制とは、1年間に支払われる給与の総額を、年度や契約期間が始まる前に決める給与制度です。
企業は本人の仕事内容や役割、これまでの評価などをもとに年俸額を決め、その金額を基準に1年間の給与を支払います。
月給制のように毎月の給与額を基準に考えるのではなく、まず1年間の給与総額を決める点が年俸制の特徴です。
年俸制でも毎月給与が支払われる理由
年俸制であっても、決められた年俸額を分割し、毎月給与として支払われるのが一般的です。
たとえば、年俸600万円を12回に分けて支払う場合は、毎月50万円が支給されることになります。
そのため、年俸制は1年分の給与をまとめて受け取る仕組みではなく、1年間の給与総額をあらかじめ決めておく制度と考えると分かりやすいでしょう。
年俸制に賞与(ボーナス)が含まれる場合と含まれない場合
年俸制では、賞与をあらかじめ年俸額に含めている企業もあれば、年俸とは別に支給している企業もあります。
賞与が含まれている場合は、年俸を単純に12か月で割った金額が毎月支給されるとは限らないため、給与と賞与がどのような割合で設定されているのか確認しておくことが大切です。
一方、賞与が年俸に含まれていない場合は、決められた年俸とは別に、企業の規定などに沿って賞与が支給されます。
年俸制と月給制・賞与制の違い
年俸制と月給制・賞与制は、給与を決める単位や賞与の扱いに違いがあります。
ここでは、それぞれの給与の決め方とボーナスの扱いを確認したうえで、年俸制・月給制・賞与制の違いを比較します。
年俸制と月給制は給与の決め方が異なる
年俸制と月給制では、給与を決めるときの基準が異なります。年俸制は1年間に支払う給与総額をあらかじめ決め、その金額を分割して毎月支払う仕組みです。
一方、月給制は1か月あたりの給与額を基準に決めるため、年間の収入を考える場合は、月給の12か月分に賞与などを加えて確認します。
求人票などで給与条件を比べるときは、表示されている金額だけでなく、年俸と月給のどちらで提示されているのかも確認しておきましょう。
年俸制と賞与制はボーナスの扱いが異なる
年俸制では、賞与をあらかじめ年俸額に含めている場合もあれば、年俸とは別に支給する場合もあります。
一方、月々の給与とは別に賞与が支給される給与体系では、毎月の給与額だけを見ても1年間に受け取る金額を把握できません。
そのため、給与条件を比べる際は、提示されている年俸や月給だけを見るのではなく、賞与が含まれているのか、別途支給されるのかまで確認することが大切です。
年俸制・月給制・賞与制の違いを比較
年俸制は1年間の給与総額を基準に決めるのに対し、月給制は1か月あたりの給与額を基準に決める点に違いがあります。
また、賞与がある場合は、年俸や月給に含まれているのか、別途支給されるのかによって年間の収入も変わります。たとえば、年俸600万円を12回に分ける場合は月50万円となりますが、月給50万円で別途賞与が支給される場合は、年間の収入が600万円を上回ることもあります。
給与条件を比べるときは、年俸や月給の金額だけで判断せず、賞与を含めた年間の収入で確認すると分かりやすいでしょう。
年俸制のメリット
年俸制では、1年間に受け取る給与額をあらかじめ確認できるため、年間の収入や毎月使える金額を見通しやすくなります。
ここでは、年俸制によって年間の収入を把握しやすくなる点や、評価・成果が給与に反映される場合、毎月の給与計画を立てやすい点について説明します。
年間の収入を把握しやすい
年俸制では、1年間に支払われる給与総額があらかじめ決まるため、年間でどのくらいの収入を得られるのか把握しやすくなります。
たとえば、年俸600万円を12回に分けて支払う場合は毎月50万円となり、年間の給与額だけでなく、月々に受け取る金額も事前に計算できます。
収入の見通しを立てやすいため、毎月の生活費や年間の貯蓄額などを考える際にも役立つでしょう。
評価や成果が給与に反映される場合がある
年俸制では、企業の給与制度によって、仕事の評価や成果が翌年度の年俸額に反映される場合があります。
評価に応じて年俸を見直す仕組みであれば、評価基準や給与改定の時期を確認しておくことで、どのような成果が給与につながるのか把握しやすくなります。
ただし、評価方法や年俸への反映方法は企業によって異なるため、求人票や就業規則などで確認しておくことが大切です。
毎月の給与計画を立てやすい
年俸制では、年俸額と支払い回数が決まっていれば、毎月受け取る給与額の目安を事前に把握できます。
たとえば、年俸600万円を12回に分ける場合は毎月50万円となるため、その金額をもとに生活費や貯蓄などへどのくらい振り分けるのか考えやすくなります。
年間の収入と毎月の給与をあわせて確認できるため、無理のない家計の計画を立てる際にも役立つでしょう。
年俸制のデメリット
年俸制では、毎年の評価や契約内容によって翌年の給与額が変わる場合があるため、現在の年俸だけで判断しないことが大切です。
ここでは、翌年の給与が変わる可能性や賞与込みの年俸における月々の給与額、求人票で確認しておきたい給与条件について説明します。
評価によって翌年の給与が変わる可能性がある
年俸制では、企業の評価制度によって、仕事の成果や評価結果が翌年度の年俸額に反映されることがあります。
そのため、現在の年俸が翌年も同じ金額で支給されるとは限らず、評価の内容によって増えたり減ったりする可能性があります。
今後の収入を考えるうえでも、どのような基準で評価されるのか、年俸がいつ見直されるのかをあらかじめ確認しておくと安心です。
賞与込みの年俸では月々の給与額に注意が必要
賞与を含めて年俸額が設定されている場合、年俸を単純に12か月で割った金額が毎月支給されるとは限りません。
たとえば、年俸600万円のうち120万円が賞与として支給される場合、毎月の給与に充てられるのは残りの480万円となり、12か月で割ると月40万円になります。
年俸の金額だけで毎月の給与を判断せず、賞与として支給される金額や支払い回数など、給与の内訳まで確認しておくことが大切です。
求人票の給与条件を確認する必要がある
年俸制の求人を見るときは、記載されている年俸額だけでなく、賞与や固定残業代などが含まれているかも確認しておきましょう。
同じ「年俸600万円」と記載されていても、賞与や固定残業代を含んでいるかによって、毎月受け取る給与額や給与の内訳は変わってきます。
入社後に想定していた条件と違ったということがないように、求人票や募集要項で給与の内訳や支給条件まで確認してから比較することが大切です。
年俸制を選ぶ前に確認すべきポイント
年俸制の求人を確認するときは、提示された年俸額だけでなく、その金額に何が含まれているのかを確認することが大切です。
ここでは、年俸額の内訳や給与改定・評価基準を確認し、月給制との違いも踏まえて判断するポイントを説明します。
年俸額に賞与や固定残業代が含まれるか確認する
年俸制の求人を見るときは、提示されている年俸額に賞与や固定残業代が含まれているかを確認しておきましょう。
たとえば、年俸600万円のうち120万円が賞与として支給される場合、毎月の給与に充てられるのは480万円となり、12か月で分けると月40万円になります。
固定残業代が含まれている場合も、基本給と固定残業代がそれぞれいくらなのかを確認し、実際の給与の内訳を把握しておくことが大切です。
給与改定のタイミングや評価基準を確認する
年俸制では、翌年度の年俸がいつ見直され、どのような評価をもとに金額が決まるのかも確認しておきたいポイントです。
たとえば、毎年4月に給与改定が行われる場合は、前年の評価がいつから新しい年俸に反映されるのかを把握しておくと、今後の収入を考えやすくなります。
評価項目や対象となる期間などもあわせて確認しておけば、どのような基準で翌年度の年俸が決まるのかを理解しやすいでしょう。
月給制との違いを理解して判断する
年俸制の求人を検討するときは、提示された年俸額だけを見るのではなく、月給制の場合と年間の給与総額をそろえて比較することが大切です。
年俸制は1年間の給与総額をあらかじめ決めるのに対し、月給制は1か月あたりの給与を基準とするため、賞与の有無や金額によって年間の収入に違いが生じます。
どちらが自分に合っているか判断する際は、給与の決め方だけでなく、賞与や手当なども含めて実際に受け取れる年間の金額を確認してみましょう。
まとめ
年俸制は、1年間に支払われる給与総額をあらかじめ決め、その金額を分割して毎月支払う給与制度です。
年間の収入を把握しやすい一方で、賞与が年俸に含まれていたり、評価によって翌年度の年俸が変わったりする場合があります。
年俸制の求人を検討するときは、提示された金額だけで判断せず、賞与や固定残業代の有無、毎月の給与額、評価基準なども確認することが大切です。
月給制とも年間の給与総額をそろえて比較し、自分が納得できる条件かどうかを確認したうえで選びましょう。